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2022.04.20

中国アント、シンガポールの決済2C2Pの過半数を取得

THINK A / Shutterstock.com

中国のアリババ傘下の金融会社アント・グループ(Ant Group)は、決済部門のアリペイが東南アジア地域で事業を拡大するのに伴い、シンガポールのフィンテック企業「2C2P」の株式の過半数を取得することで合意した。

「この提携は、イノベーションと最高クラスの決済ソリューションを通じて、企業のDXを加速させるという共通のビジョンに基づくウィンウィンのコラボレーションだ」と、アントの国際事業グループ社長のAngel Zhaoは、4月18日の声明で述べた。

アントは、2020年秋に予定していた350億ドル(約4.5兆円)規模のIPOを、中国政府の規制強化を受けて延期して以降、東南アジア全域で事業を拡大し、インドネシアのDanaやマレーシアのTNG Digital、フィリピンのGCash、タイのAscend Money、ベトナムのeMonkeyなどの電子ウォレット企業の株式を取得した。

2C2Pは、アントとの戦略的パートナーシップを通じ、同社の加盟店をアリペイのグローバル版の「Alipay+」に接続し、10億人を超える消費者により多くの支払いオプションを提供すると述べている。両社は、この提携の財務的な詳細を明らかにしていない。

2C2Pの創業者でCEOのAung Kyaw Moeは、「デジタル決済の導入は近年急激に進み、アジア全域でモバイル決済が広く普及している。アントグループとのパートナーシップにより、当社は国際的な拡大戦略を進める上で有利な立場に立つ」と述べた。

2003年に設立された2C2Pは、Eコマースや金融サービス、旅行などの分野でグローバルな決済サービスを企業に提供している。VentureCap Insightsによると、同社は2020年4月の調達ラウンドで約3200万ドルを調達し、企業価値は2億1470万ドルと評価されていた。同社の出資元には、Arbor Ventures、Cento Ventures、International Finance Corpが含まれる。

編集=上田 裕資

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