懐疑的な聞き手を説得する5つのステップ

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新たな問題や複雑な問題に関しては誤解が生まれがちだ。Web3 や暗号通貨、メタバースなどの話題を考えてみよう。新たな技術やプロセスは理解し難いことがあるかもしれない。また、変化を受け入れることは難しい場合もある。

どのようにすれば、新しく複雑な話題を、こうした点について不安を感じている人に最もうまく伝えることができるだろう? 本稿では、会話やスピーチの準備をするときや書簡を書くときなど、どのような場合でも懐疑的な相手とうまくコミュニケーションを取る5つのステップを紹介する。

1. 該当する話題について完全に理解する


行動を取る前に、伝えたい論点を確実に理解するようにしよう。時間とエネルギーを投資して専門家になるか、あるいは少なくともその話題について最大限学ぶこと。

信頼できるメディアと学術論文の両方を読もう。専門家のインタビューを聞いたり、同僚に質問をしたりする。あなたが理解していないのに、相手がそのトピックを理解することを期待しないこと。

2. 情報から、論じたい点を抽出する


現在取り組んでいる話題について時間をかけて理解したら、相手に伝えたい大事な点をいくつか掘り下げて考えよう。要約した情報を組み合わせ、相手と共有したい主な論点をまとめる。こうした主なポイントは、イノベーションやインクルージョン(包摂性)、プライバシー、安全性に関するものかもしれない。

自分の論点が会社のデータや将来の事業計画に合っていることを確かめるため、製品や事業戦略、データ関連のチームに所属している同僚と話してはどうだろう?

ポイントを3〜5つ書き出そう。こうしたアイデアを編集し、各ポイントについて簡潔な1文やフレーズをまとめる。こうしたポイントがまとまっていて、事業と合致し、一貫して使用されるよう、チームメンバーと協力して取り組む。統一された意見を提示し、ブランドや会社の評判を上げるようなポイントに落とし込むことが必要だ。

3. 標的とする聞き手を刺激するものを特定する


人が相手の話を聞くのは、その話と自分の間につながりがあるときだ。懐疑的な人とうまくコミュニケーションを取るには、聞き手を理解しなければならない。そこで、会話したい相手について学ぶこと。

相手が強い熱意を持っている問題を特定し、相手についてネット検索で情報を得よう。相手のウェブサイトやリンクトインのプロフィールを読み、その人について何か知らないか同僚に尋ねること。

相手が大切にしていることが分かったら、こうした問題があなたの論点と合致する部分を見る。共通点があると考えられるものを1〜3つ選ぼう。共通点は感情的なつながりを築く強力な道具で、他者があなたの話を聞く助けとなる。
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翻訳・編集=出田静

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