その後、Samsaraのような企業がコンセプトを進化させ、指紋認証ロックや独自アプリによるトラッキング機能などを追加した。しかし、問題は十分に使い勝手の良いアプリが存在しないことだった。
そんな中、この分野のパイオニアであるSamsaraが、アップルのAirTagを組み込んだスマートスーツケースを発売した。筆者は、以前からAirTagを愛用しており、このデバイスが期待通りに機能することを知っている。つまり、Samsaraの決断が非常に理にかなったものだと考えている。
Samsaraの第一世代のスマートスーツケースは、開くとLEDが点灯するなど、さまざまな工夫が盛り込まれ、空港で小さなデスクとして使える平らな面を取り入れたデザインも便利だった。
同社の新たなプロダクトのTag Smartシリーズは、バッテリーとスマートモジュールを無くした代わりにAirTagのためのホルダーを用意している。さらに、ありがたいことにAirTagは同梱されており、自分で用意する必要はない。
AirTagを設置するのは簡単で、ライナーの内側から挿入できる。その他のデザインは、オリジナルのバッグの楽しさを踏襲し、シェルフ型の天板やスムーズな回転のホイール、デュアルコンビネーションラッチを搭載。洒落たデザインのパッキングキューブも、オプションで用意されている。
筆者個人は、Samsaraが将来的にバッテリーパックを復活させることを期待しているが、AirTagの統合は非常にうまく出来ていると思う。
テクノロジー業界では、チップ不足が続いており、Samsaraのような小さな企業が、アップルのような大手のガジェットを取り入れるのは、正しい選択だと言える。その結果、彼らは自分たちの得意分野である素晴らしいバッグ作りに専念できるのだ。
Tag Smartシリーズの価格は、ポリカーボネート製のシェルとアルミフレームの機内持ち込み用バッグが355ドル、フルアルミ製のスーツケースは595ドルだが、今なら公式サイトで、それぞれ265ドルと445ドルで予約できる。発送は5月の中旬になる予定という。