17年前に動物園から「逃げたフラミンゴ」の優雅な暮らし

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17年前にカンザス州の動物園から逃げ出したフラミンゴがテキサス州の海岸に現れ、ビーチライフを楽しんでいる模様だと、科学メディア「スミソニアン」が報じた。

「ピンクフロイド」というニックネームで知られるオスのフラミンゴは、2005年6月にタンザニアから贈られた30羽のうちの一羽としてカンザス州に到着した。通常、動物園の飼育員は毎年、フラミンゴの成鳥の羽を刈って、飛び立ちにくいようにしている。しかし、ピンク・フロイドは、その処置を受ける前に一羽の共犯者とともに逃げてしまった。

2羽のフラミンゴは、その後の数週間を州内で過ごしたが、7月上旬の夏の嵐の中、別々に行動することになった。一羽は北へ向かい、動物園の飼育係は、「おそらくミシガンの寒い冬の間に死んでしまったのだろう」と話している。

一方で、ピンク・フロイドは南へ向かった。2007年に、ルイジアナ州の船着き場で目撃された彼は、新たな相棒のカリブ海から来たフラミンゴと一緒だった。このフラミンゴはおそらく2005年のハリケーン「カトリーナ」か「リタ」と共にメキシコ湾岸に漂着したらしい。野生動物保護当局はその後も何度かピンク・フロイドを目撃しているが、ここ2年間は行方不明だった。

そして今年の3月下旬になって、テキサス州ポートラバカ近くの海岸で、カモメの群れに混じって砂浜に居るピンク・フロイドが発見された。

テキサス州の野生動物保護局は、今後もピンク・フロイドを自由の身にしておいてやりたいと述べている。動物園から逃げた動物は、生態系の脅威となる場合もあるが、一羽のフラミンゴが大きなリスクになることはない。彼は今、「地元テキサスのフラミンゴ」と呼ばれている。

ピンク・フロイドは、運が良ければまだまだ長生きして、自由を謳歌するだろう。フラミンゴは寿命が長い鳥で、70歳まで生きる場合もある。

編集=上田裕資

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