両社は共同声明の中で、フェデックスの子会社であるフェデックス・エクスプレス(FedEx Express)が、2023年にChaparralを用いてミドルマイル(300〜500マイル)の配送テストを開始すると述べた。
フェデックス・エクスプレスのシニア・バイスプレジデントのJoe Stephensによると、Eコマース貨物の需要は今後急拡大することが予想されるという。
フェデックスは、2020年からElroy Airと提携しているが、来年初めに予定されているテスト飛行では、ドローンとフェデックスの施設やスタッフとの連携方法や、最適なルートの検証を行うという。
Elroy AirのCEO、David Merrillは、「当社はこれまで一貫してフェデックスを重要なパートナーに位置付けてきた」と話す。同社のChaparralは、300〜500ポンド(約136〜227kg)の貨物を積んだポッドをピックアップして最大300マイル(約483km)離れた目的地まで運び、それを下ろした後に再びポッドをピックアップするよう設計されている。
地上のポッドは、ビーコンを介してドローンと通信し、ドローンは三角測量によってポッドの位置を把握する。一連のプロセスで人間が関わるのは、ポッドの梱包と開梱だけだ。
フェデックス・エクスプレスのJoe Stephensは、ドローンによるサービス拡充を検討している主な理由として、Chaparral導入に必要なインフラ要件の少なさを挙げた。Chaparralは、専用の充電ステーションを必要としない。
Elroy Airの広報担当者によると、同社は米空軍の「Air Agility Prime」プログラムの支援を受けているという。このプログラムは、eVTOL(電動垂直離着陸機)産業の育成を目的としており、支援内容には、米陸軍との提携が含まれている。
Elroy AirのDavid Merrillは、「このパートナーシップが正式に始動し、第一段階を公表できたことで、これまでの努力が報われたと感じている」と述べた。