中国のゲームを規制する国家新聞出版広電総局は11日、新たに認可を受けた45の国内ゲームのリストを公表した。しかし、当局は青少年の保護とゲーム中毒の抑制を目的とした措置に重点を置くと述べている。
凍結の解除は予想より早かったものの、11日のリストには業界大手のテンセントやNetEaseのタイトルが含まれていなかった。認可を受けたのは、検索エンジン大手のバイドゥや上海のゲーム開発会社のLilith、深圳の開発会社iDreamsky Technologyらのタイトルだった。
しかし、投資家はこの認可がゲーム業界にとって明るい兆しだと考え、12日の香港市場ではテンセントとNetEaseの株価がそれぞれ5%と4.2%上昇した。
調査会社Omdiaの上海在住のアナリストのCui Chenyuは、中国政府がいつになればより多くのタイトルを承認するかは分からないと話す。しかし、当局の認可のペースが遅くなり、タイトル数が少なくなることは確実だ。
これは、当局が引き続き未成年の子供たちを、オンラインゲームから遠ざけようとしているからだ。シンガポールのDZT ResearchのKe Yanは、中国政府がゲーム内の暴力を減らし、中国文化を称賛する要素を増やすよう、開発者に指示する可能性があると述べた。
Yanは、当局が今後承認するゲームが毎月数十タイトルにとどまると予想している。中国政府はかつて、毎月数百のゲームを承認していたが、それはもはや遠い昔のことだ。
このような状況の中、ゲーム開発者は海外市場に目を向けている。テンセントは新興のスタジオに投資し、有望なタイトルを海外で配信しようとしている。同社の第4四半期の海外向けゲームの売上は21億ドル(約2600億円)で、前年同期比で34%の伸びだった。
一方、国内向けタイトルの売上はわずか1%増の46億ドルで、主力となったのは「王者榮耀(Honor of Kings)」や「League of Legends: Wild Rift」などの旧作だった。