ボイジャーとPayMayaの創業者でCEOのオーランド・ベアは、「当社は、銀行口座を持たないフィリピンの人々を手助けできることにエキサイトしている」と声明で述べた。
ボイジャーの評価額を14億ドルに押し上げた今回の調達ラウンドには、シンガポールのEDBIや、香港市場に上場するFirst Pacific Co.などの新たな投資家が参加した。また、フィリピンの通信大手PLDTや米国のKKRなどの既存出資元も参加した。
Maya Bankは9月にフィリピン中央銀行からデジタルバンキングの認可を取得しており、ボイジャーは、今回の資金調達により、Maya BankとPayMayaのサービスを拡大していくと述べている。同社はまた、PayMayaに暗号通貨や保険などの新たなプロダクトを追加する計画だ。
SIG Southeast Asiaの創業メンバーのAkshay Bajajは、「Maya Bankはフィリピンだけでなく世界的に最も成功したデジタルバンクの1つになる可能性を秘めている」と述べた。
PayMayaの登録ユーザー数は2022年3月31日時点で4700万人を超え、フィリピンの成人の3分の2以上が利用している。競合の電子ウォレットGCashの利用者数も4800万人以上とされ、運営元のMyntはフィリピンで最初のユニコーン企業になっていた。
フィリピンは、東南アジアで最も急速に成長しているデジタルエコノミーの一つとされている。同国の昨年のデジタル取引額は170億ドルだったが、2025年までにその2倍以上の400億ドルに増加すると予想されている。