ビジネス

2022.04.15 08:00

「俺のハンバーグ」から「挽肉と米」、中食へ。山本昇平が「挽肉」にこだわる理由

石井節子
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実は、これまで僕たちは、ウーバーでの配達はやっていなかったのですが、「コロナ禍におけるいま」を凌ぐ1つの選択肢として、これを始めました。そのとき、この「違う商圏感」や「店舗で買うものとは違うものとしてオーダーされているというお客さまの実感」を強く覚えました。

そして、ウーバーという市場のなかでも優れていれば売れるし、お客様に喜んでいただけるという自信も得ました。冷凍ハンバーグも、「冷凍」のマーケットのなかで優れていれば評価される。そのマーケット内で「従来はなかった、よりよいもの」なら、お客様にとっても体験する意味があるはずだし、僕たちが積極的に取り組む意味もあると感じています。

今後、コロナ禍が収束して、イートインを取り巻く環境が通常に戻っても、いったん利便性を体験してしまった消費者は、ウーバーを始めとする「中食プラットフォーマー」から離脱しないと思います。

まだ稼動半ばではありますが、「山本のハンバーグ尾山台研究所」のレジ脇には、中食商品を入れた冷凍庫が置かれていて、地元の人が買っていってくださるような環境がすでに成立しています。店の近所のいくつかのお客様の冷蔵庫には、「山本のハンバーグ」が入っているという状態なのです。今後は羽釜で炊いた、炊きたてご飯を一緒に売ったら喜んでくれるかなと思っています。(後編:暗黙知は要らない、飲食ビジネスに汎用性を。「俺ハン」から行列店「挽肉と米」へに続く)


(写真=曽川拓哉)

山本昇平(やまもと・しょうへい)◎「俺カンパニー」代表取締役、「挽肉と米」取締役。ハンバーグ専門レストラン「俺のハンバーグ山本」は2005年の開店以来「行列のできる洋食屋」として一世を風靡、「俺ハン」の愛称で絶大な人気を博した。2010年頃から「俺の」を冠した飲食店が続々とオープン、「俺のハンバーグ山本」は、2016年6月に全店舗を「山本のハンバーグ」に名称変更する。2019年3月には「一風堂」などを運営する「源ホールディングス」元社長でLAMP代表の清宮俊之、元博報堂のクリエーターでPOOL代表の小西利行氏と「挽肉と米」のジョイントベンチャーを立ち上げ、2020年6月に東京の吉祥寺で1店舗目をオープンする。

文=石井節子

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