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2022.04.25

グローバル視点のESG対話を通じて企業価値向上を後押しする ニューバーガー・バーマンの哲学

グローバルな独立系資産運用会社のニューバーガー・バーマン(NB)が日本株に注目している。長年のESG投資と多様な資産クラスの運用実績を誇るアクティブ運用会社が日本市場に期待する背景とはー。


1939年創業の世界を代表する長期投資家であるNBは、2008年に日本拠点を開設した。当時こそ日本では無名に近かったが、株式、債券、プライベート・エクイティの分野で機関投資家や個人投資家からのニーズに対応し、13年間で8兆円規模の運用を受託するまでに成長を遂げている。

「日本の投資家の海外分散投資のニーズを背景に、優れたパフォーマンスやお客様第一の企業カルチャーに共感いただいている結果」と日本法人代表取締役社長の大平亮は言う。最近では環境省ESGファイナンス・アワード・ジャパン投資家部門で銀賞を受賞するなど、ESG投資に対しても高く評価されている。

15年のコーポレートガバナンス・コード制定以降、ガバナンス改革の機運の高まりや日本市場でのESG投資の拡大を見据え、19年に東京で運用チームを立ち上げ、日本株式投資に本格参入した。その中心的役割を担うのが、日本株式運用部責任者の窪田慶太だ。

エンゲージメントによる企業価値の最大化


窪田によると、日本株は世界から過小評価されているという。その一因は、技術力やサービスのクオリティ、競争力は比肩するものの、ESGや資本効率への取り組みとその開示が遅れていることにあると指摘する。これらを改善すれば企業価値の向上が期待され、日本市場全体の底上げにつながる。特に、日本市場の次世代を担う中小型株は大きなポテンシャルを秘めた企業の宝庫だという。

「ガバナンス改革以降、機関投資家がより積極的な提言をするようになりました。その結果、長引く経済の低成長も相まって、危機感を募らせた企業は次第に株主の声に耳を傾けるようになりました。不採算部門からの撤退により事業を立て直し、社外取締役を迎えて取締役会の実効性を確保するなど、さまざまな自助努力が進んでいます。しかし、先行している欧米市場に比べると、まだまだ改善の余地が大きい。欧米の先進的な銘柄が富士山の頂上にあるとすれば、日本株はようやく2合目にたどり着いたといったところでしょうか」

かなりの開きがあるが、見方を変えれば、経営陣の考え方ひとつで大きな変革を生みだす余地があるとも言える。それが他にはない日本株の魅力だと窪田は強調する。


「課題に先んじて取り組めば、企業価値のよりサステナブルな向上につながります」窪田慶太

窪田たちの投資判断では企業の本質的価値や株価水準、ESGの評価などに加えて、企業自らの変化の意思も重視する。投資先企業とのエンゲージメント、すなわち経営陣との対話を通じて企業が過小評価されている要因の解消を促すには、経営陣の本気度が大きく影響するからだ。

「企業が正当に評価されていない要因が外から見ている私たちにはよくわかります。そのため、投資開始と同時に個別のエンゲージメント目標を設定し、企業が重要性の高いESG課題に取り組むために必要な戦略や限られた社内リソースのなかで優先すべき課題のリストを策定します。そして、共に改善に向けて取り組むための中長期的なロードマップを描き、課題の改善がサステナブルな成長と企業価値の向上につながることを説明しています」

対話を年に複数回重ね、企業価値向上という共通のゴールに向かって取り組む。ESGを軸にした企業分析や対話のアプローチは、国内のみならず海外の機関投資家からの評価が高い。NBの強みでもある海外拠点の投資チームとの連携から、ESGのベストプラクティスや開示の最新情報を投資先企業との対話のなかで紹介することも多いという。

エンゲージメントの一例を挙げると、ある大手事務機器メーカーは従前からE(環境)への取り組みには力を入れてきたが、窪田たち運用チームは、S(社会)の部分に改善の余地があると判断。人事評価や報酬体系の透明性向上、女性管理職比率の引き上げなどについて必要な施策を取るよう促した。

その結果、同社は、新たな人事評価システムの導入や女性管理職比率の上方修正を検討するなど、持続可能な人的資本の確保に必要な体制が整いつつある。

また、G(ガバナンス)の観点では経営陣の固定報酬比率が高いことから、株主との目線が不一致になる懸念を指摘。それを受け同社は、役員報酬を財務指標とESG指標に連動させることを発表した。株主総会ではこれらの改革を推進する社長を含む取締役の選任に関する議案に対し、窪田たちは議決権行使方針の事前開示(NB VOTES)を通じて賛成の意を表明したという。


「ESGのマテリアルな課題に取り組めば、海外投資家を引きつけられるはずです」大平 亮 

ESGへの取り組みが企業の存続を左右

近年グローバルでは、気候変動が企業業績にインパクトをもたらし、株主総会でも環境関連の議案が増えてきていることから、日本企業がいち早く気候変動リスクの管理や情報開示に取り組むための具体的なアドバイスもしている。日本の市場や事業慣行、企業文化、海外投資家の視点を知り尽くした助言には企業から信頼が寄せられ、逆に面談の要請を受けることもあるという。

「ESGは企業の長期的な存続にかかわる問題です。欧州は特に環境領域で先行するマーケットになっており、公的案件の入札では、価格やスペックよりもESGが重視されます。ESG分析を通じて浮き彫りになった課題に先んじて取り組むことは、国内外の投資家からの評価を高め、企業価値のよりサステナブルな向上につながるでしょう。」

同社はエンゲージメントにおいて業界をリードする立場にもある。窪田のチームの岡村慧がアジア・コーポレートガバナンス協会の日本ワーキング・グループのチェアを務め、他の投資家と協働し日本市場全体のコーポレート・ガバナンス改革を推進しているのだ。

前出の大平は、欧米の投資家との会話のなかで、米国市場の調整や東京証券取引所の再編の動きを受け、日本株式への投資の関心の高まりを感じる一方、真に企業が変革しているのかといぶかしむ声も耳にする。大平はそれを否定し、こう意気込む。

「上場、未上場、IPO前の企業に至るまで、日本には潜在的な成長余地を秘めた幅広い投資機会にあふれており、実際に前向きな変化が見られるようになっています。窪田のチームが培った知見、またグローバルな長期投資家としての視点やESGコンサルティングのノウハウを最大限に活用して日本企業が正当に評価されるようになれば、国内外の投資家により魅力的なリターンを提供することができるはずです」


くぼた けいた◎ニューバーガー・バーマン日本株式運用部責任者シニア・ポートフォリオ・マネージャー。立命館大学法学部卒業。英系資産運用会社でポートフォリオ・マネージャーとして日本株式の運用を担当。2019年より現職。

おおひら りょう◎ニューバーガー・バーマン代表取締役社長。東京大学工学部、筑波大学大学院卒業。大手金融機関を経て、2004年にニューバーガー・バーマン・グループに入社。08年、日本法人設立にともない現職。公益社団法人経済同友会会員。学校法人ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン評議員。

Promoted by ニューバーガー・バーマン / text by Fumihiko Ohashi | photographs by Shuji Goto | edit by Akio Takashiro

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