ところが、アポロ13号の打ち上げから2日後(ミッション予定は5日間)に、酸素タンクが爆発する事故が発生。計画続行は不可能となり、アポロ13号は月面着陸を諦めてただちに地球に帰還せざるを得ない状況に追い込まれました。
地上のNASA管制官やこのミッションに関わった専門家たちは、不眠不休でアポロ13号の救出作戦を展開。数万人ものエンジニアとコンピュータを総動員し、燃料や酸素を節約しながら帰還が可能な軌道をシミュレーションし、月の裏側を回って地球に帰るという方法を選択しました。通常は何カ月もかかる仕事をわずか数日で成し遂げたのです。
その結果、アポロ13号はアメリカ国民がテレビの特別番組で見守る中、4月17日に無事地球へ帰還。この窮地からの帰還は、そのリカバリーの迅速さ、鮮やかさから「成功した失敗」と言われるようになりました。
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