4月7日のイベントで、マクロ経済や規制の問題などを話し合ったセイラーとウッドの意見は、「世界で何が起ころうともビットコインが今後成功する」という点で一致した。ウッドは、「2030年までにビットコインの価格が100万ドルに達する」という自身の予測を繰り返した。
2人の会話は、これまでビットコインに懐疑的だった人々が、前向きな姿勢を示すようになったという話から始まった。ウッドは、これまで一貫してビットコインや暗号通貨の悪影響警告してきたジャネット・イエレン財務長官の姿勢が大きく変わった事を評価した。
先日のCNBCのインタビューでイエレン財務長官は、「暗号通貨は飛躍的に成長し、今では多くのアメリカ人の投資決定に重要な役割を果たしている。我々は、暗号通貨にはメリットがあり、決済システムのイノベーションが健全なものであることを認識している」と語った。
セイラーは、バイデン大統領が先日、政府機関にデジタル資産を研究し、その可能性を評価するよう指示したことが前向きなニュースだと語った。さらに、彼が知る限り、「米国の大統領が政府に新しい資産クラスを受け入れるよう指示したことはない」と付け加えた。
セイラーは2年前、メリルリンチのアナリストに「ビットコインを買いたい」と話したところ、バカにされたという逸話を語った。「彼らは私のことを笑い、そんなものを売ったらクビになるとまで言ったのだ」
セイラーはその直後に銀行から1億7500万ドルを送金してビットコインを買ったと聴衆に話し、「今では、私のメールボックスにメリルリンチの同じアナリストが書いたビットコインのリサーチノートが届いている」と述べた。
最後に2人は、インフレ率の上昇やロシアへの制裁、長引くパンデミックがマクロ経済に影響を与える中で、ビットコインがヘッジと価値の貯蔵庫の役割を担うと語った。セイラーは、「世界は不幸で不快な問題に直面しているが、そのことがビットコインのユースケースを明確にした」と指摘した。
セイラーとウッドは共に、ビットコインが長期的に成功すると見ているが、暗号通貨は短期的なマクロ経済の逆風を免れることはできない。ウッドは、投資家がビットコインとハイテク株をひとくくりに考えていることが誤りだと語り、ビットコインの普及が進めば、その認識も変わるだろうと話した。