番付に名前が入った富豪のおよそ25%は、世界の10都市のいずれかに住んでいる。そして、その「ビリオネアが多い都市」のランキングのトップ10に最も多く名前があがるのは、中国だ。ただ、上海以外はいずれも順位を下げており、昨年10位の杭州市は今回、圏外となっている。
一方、この一年でビリオネアの住民が最も減少したのは、ウクライナへの侵攻で世界中から非難を浴びるロシアの首都モスクワだ。昨年の番付では、ビリオネアの住民が保有する資産の合計は約4206億ドル(約52兆1000億円)だったが、今年はおよそ2149億ドルとなっている。
以下、世界のビリオネアが多く住む都市トップ10をご紹介する(左から、都市名:ビリオネア住民の数/それら住民の保有資産の合計/最も裕福な住民とその推定資産)。
1. ニューヨーク
107人/6404億ドル(79兆4000億円)/マイケル・ブルームバーグ(情報サービス大手ブルームバーグ創業者):820億ドル
ニューヨークに住むビリオネアはここ1年で8人増加した。その中には、今年初めて長者番付に名前を並べた世界最大のNFTプラットフォーム運営企業オープンシー(OpenSea)の共同創業者、デビン・フィンザーとアレックス・アタラが含まれる。
ベンチャーキャピタルのスライブ・キャピタルの創業者ジョシュア・クシュナーやプライベート・エクイティのベリタス・キャピタルのCEO、ラムジー・ムサラムなど、107人の大半は、金融関連の仕事に携わっている。
2. 北京
83人/3100億ドル/チャン・イーミン(張一鳴、TikTok運営企業バイトダンス共同創業者):500億ドル
北京に住むビリオネアは、昨年より17人減少した。さまざまな分野で、政府による規制が強化されていることが影響したとみられている。また、住民のビリオネアたちの資産の総額は、昨年からおよそ1743億ドル減少している。
そうした中でも、資産を増やした数少ない富豪が、チャン・イーミンだ。昨年から144億ドル増え、500億ドルに達したとみられている。