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2022.04.09 17:00

セコイア・キャピタルの未来を担う48歳、ペイパル出身の投資家


レオーネは、セコイアのグローバル部門のトップを数十年務めた後、そのポジションを去ることになる。イタリアのジェノバからの移民であるレオーネは、シリコンバレーで最も有名なベンチャーキャピタルに無骨なセールスマン的アプローチをもたらしたと、2014年のフォーブスのカバーストーリーには書かれている。

レオーネは、世界のさまざまな地域のパートナーの知見を取り入れて会社を発展させてきた。その一例が、セコイア・チャイナの創業者であるシェンと密接に連携して中国事業を構築し、それを米国に結びつけ、インドのファンドの意見を取り入れるといったグローバルな動きだ。

近年は、このようなトレンドに否定的な大統領の政策や、パンデミックによる制限にも直面したが、彼は「グローバルな企業形成について、楽観主義者のままトップの座を去る」と述べている。

「世界は変化しているが、今もなおグローバル化の恩恵を受けられると思う」と、ボサも述べている。「世界をまたぐ取引が減速するという予測は常にあるが、私はまだそれを見たことがない」とレオーネは付け加えた。

ボサの指揮下で、セコイアは、これまでの成功を見失うことなく、事業を拡大し進化を続けていくはずだ。彼とレオーネは、何がこの会社を成功に導いたのか、その原点を忘れないようにしている。「海軍に入るくらいなら、海賊になったほうがいい」というシリコンバレーの決り文句(既存の組織に入って安定を求めるよりも、自分が舵を握る船で成功を目指すという気概を意味する)を、レオーネは今でも心に刻んでいると述べた。

レオーネは、今後もセコイアの役員にとどまるが、数カ月後にはスタンフォード大学の学部の役員に就任するという。パンデミックの最中にゴルフを始めた彼は、10本のギターを持ち、ピアノやドラムの演奏を趣味としているが、現在はゴルフに熱中しているという。

レオーネは今後も時おり、ボサに助言を与えていくつもりだという。「でも、あまり頻繁に電話がかかってくるようなら、『私には7人の孫が居るんだ』と言って、いつもと同じ話を聞かせるつもりだ」と彼は話した。

編集=上田裕資

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