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2022.04.07 18:00

「政治を透明化」する作品がグランプリに。Internet Media AWARDS 2022発表


水難事故から検証した、命が助かるエビデンス


また、今回特別に設けられた「選考委員特別賞」は、「ため池に落ちると、なぜ命を落とすのか」の水難学会会長・長岡技術科学大学教授の斎藤秀俊が受賞。2021年、香川県丸亀市のため池で釣りに来ていた小学1年生の男の子と33歳の父親の2人が死亡する悲しい事故を教訓に、なぜため池に落ちると命を落とすのか? どうすれば命を落とさずにすむのか? について考えた作品。
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瀬尾は、「どうすれば命を落とさずにすむか? を分かりやすく動画で検証しています。画像だけで見たら垢ぬけていない。でもエビデンスに基づいて作られていてソリューション・ジャーナリズムとしてのメッセージ性がある。事故に対しての、ネットで出来る可能性を感じました」と選考理由を述べた。

受賞した斎藤は、「『ため池に落ちると、なぜ命を落とすのか』は、昨年5月9日に発生した香川県で父子が亡くなるという痛ましい事故を受けてその翌日にYahoo!ニュース個人に公開した記事です。波も流れもない一見すると危険性を感じることのできないため池において、なぜ遠い過去から水難事故が繰り返されてきたのか、記事では実験動画を組み合わせて解説しました。

多くの読者の潜在意識にあった疑問に答えることができたようで、大きな反響をもって受け入れていただきました。この作品がインターネットメディアの質的向上ならびに認知獲得に貢献したと認められたことに感謝いたします」とコメントを寄せた。
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不透明な政治の世界を誠実に透明化した、志の高さ


栄えあるグランプリは、「データとテクノロジーで政治を見える化・JAPAN CHOICE・投票に必要な全ての情報がここに」でソーシャル・グッド部門に輝いた、特定非営利活動法人Mielkaの「とんふぃ」による「JAPAN CHOICE」に決定。

谷本から「圧倒的な優良コンテンツで、選考委員の満場一致で決まりました。誠実さ、公平さは言うまでもなく、これまで不透明であった政治についての正しい情報が凝縮されています。若者だけでなく、多くの方々の政治への理解度が深まり、作り手の思いと志が詰まったメディア」と受賞理由を述べた。

「とんふぃ」は、「例えば、『公約実現度』では、どこまで公約を実現しているか? を検証しているのですが。600もの政策をひとつひとつグラフ表示して解析していく内容で、一番力を入れているけれど一番地味な作業で……。作っている我々は心が折れそうになる細かさでしたが、今回グランプリをいただけ、やってきて良かったと思えました」と喜びを語った。



今回で2回目を迎えて、ますます盛り上がった「Internet Media AWARD2022」。震災10年目の節目と共に、コロナ禍という閉塞された中でも、デジタルコンテンツを使ってアクションに繋げる作品も多く、インターネットの未来への可能性を感じさせるアワードとなった。

文=中村麻美

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