18世紀のバイオリン名器、競売へ 楽器の史上最高値を更新か

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308年前の18世紀に製作され、映画『オズの魔法使』の劇中歌「虹の彼方に」などハリウッドの黄金時代の映画音楽で使用されたバイオリンが6月、競売に掛けられる。予想落札価格は最大2000万ドル(約25億円)で、楽器の史上最高落札額を更新する可能性がある。
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「ダビンチ、エクス・ザイデル」と呼ばれるこのバイオリンは1714年、イタリアの著名な楽器職人アントニオ・ストラディバリが製作した名器「ストラディバリウス」の一つ。19世紀にいくつかのコレクションを転々とした後、1924年にロシア出身の著名バイオリニスト、トーシャ・ザイデルの手に渡った。

米国に移住したザイデルは米CBSで自身のラジオ番組を持ち、同局では音楽監督も務めた。ザイデルはこのバイオリンを40年近く保持し、『別離』などのハリウッド映画のサウンドトラックで使用した。

弦楽器を専門に扱うニューヨークの競売会社タリシオ(Tarisio)は、このバイオリンが1500万~2000万ドル(約18億~25億円)で売却されると予想している。ギネス世界記録によると、競売で過去最高値がついた楽器は2011年にロンドンで1580万ドル(約19億4000万円)で競り落とされたストラディバリのバイオリン。今回の競売は、この記録を塗り替える可能性がある。
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「ダビンチ、エクス・ザイデル」は現在、日本のコレクションが所蔵しており、競売前にロンドンやベルリン、北京、上海、香港、東京、ニューヨークで展示される予定。

編集=遠藤宗生

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