テクノロジー

2022.04.09 08:30

環境負荷削減に貢献。月額制の空調サービス「AaaS」とは


PaaSモデルがもたらす、利用者とサービス提供側双方へのメリットとは


インタビューより、利用者とサービス提供側双方へのメリットを下記にまとめた。
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利用者にとって

・サービスの導入により下記空調のライフサイクル全体で発生するコストの低減が見込める。
 製品の設備導入に関わるイニシャルコストの低減
 修理や補修にかかるメンテナンスコスト低減
 空調機器の運転にかかるエネルギーコスト低減

・これらの工程で発生する人的リソースを、サービス提供側に任せることができるため、空調の不具合を心配することなく本来の業務に集中できる
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サービス提供側にとって

・利用者の設備利用状況を常に把握することで、顧客の新たなニーズを汲み取り、サービスの設計に反映させたり、機器の消耗具合などを把握して今後の製品開発に反映させたりすることも可能

・サービス提供側が利用者に対して省エネ・省コストを提案、実現していくことはCO2排出量の削減に直結する。利用者の低炭素化に貢献できうる

・製品自体の長寿命化につながる

今後の循環性向上に対する期待は大きい


AaaSは立ち上げから数年というまだ若い事業であり、一般的な寿命が10-13年とされる空調設備は、AaaSの開始以降これまでまだ寿命を迎える時期には来ていないのが現状である。

今回のインタビューより、PaaSモデルでの空調サービスの提供により、顧客の機器利用データの活用による空調の運転方法の改善提案やメンテナンスの提供など利用の最適化に加え、製品自体の循環性も向上していくであろうことが大いに期待できた。

現在は日本国内で展開されている本サービスだが、今後は立ち上げ時の目論見のように海外展開の可能性も考えられる。もう少し時間が経過し、AaaSサービスが成熟してきた時期に、どのような成果が生まれているか、改めてお話を伺ってみたい。


【参考】ダイキン公式サイト
この記事は、2022年3月にリリースされたCircular Economy Hubからの転載です。

文=和田麻美子 画像提供=ダイキンエアテクノ

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