「礼儀正しさ」は生存戦略である
数年前に出版され話題になったクリスティーン・ポラスの『Think Civility 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』という本がある。「職場の無礼さ」の研究する著者が、グレース、そしてクラスアクトの不可欠な要素として「人に対する礼儀正しさ」を説いている。
本書では「礼儀正しさ」は生存戦略だとしているが、筆者は今回のガガの振る舞いを見て、当人だけでなくその周りの人に対しても「生存させる力」を行使できるのでは、と思い直した。
グレースやクラスアクトは、“小手先の技術”として学んでも身につくことではない。何故ならその人の思想や生きる姿勢を反映した、その人にとって呼吸をするかのような行動だからだ。ただ、このアカデミー賞でのガガのプレゼンスを人として美しいことだと認識し、自分もそうありたいと思う気持ちを持って行動を重ねていくことで、確実に前進していくことはできる。
Getty Images
レディ・ガガのグレース溢れるクラスアクトに、大きな賞賛を捧げたい。