業界の倫理基準を定めるRJCは、理事会の投票の結果、アルロサの会員資格の停止を決定した。同団体の理事長のDavid Bouffardは、4月1日の声明で「この状況を徹底的に検証する」と述べた。
アルロサは、同社のCEOのセルゲイ・S・イワノフが米国政府の制裁対象となった後、3月初旬にRJCの理事会の副議長の地位を放棄していた。また、先日は英国政府が同社に対する独自の制裁を発表した。
リシュモンやケリング、世界最大のジュエリーメーカーのパンドラらなどの複数の大手が、ロシアとのつながりを理由に、既にRJCを退会しており、今回のアルロサの動きは、それに続くものとなる。
ここで注目されるのは、アルロサが加盟していることを理由にRJCを脱退したブランドが、再び戻ってくるかどうかだ。
モスクワ証券取引所に上場するアルロサの株式の33%を、ロシア政府が保有している。同社のイワノフCEOの父親のセルゲイ・ボリソビッチ・イワノフは政治家で、米国財務省によると、プーチン大統領の側近の一人だという。アルロサのダイヤモンドは、世界の生産量の26%を占めているという。