同社は4月2日、今年1月から3月の四半期に前年同期比70%増の31万48台を納車したと発表した。生産台数は30万5407台だった。
直近の四半期の納車台数の大半は、モデル3とモデルYが占めており、その台数は約30万9000台を納車した2021年第4四半期からわずかに増加した。
テスラのイーロン・マスクCEOはツイッターで、年初からの3カ月間が、「サプライチェーンの中断や中国のゼロコロナ政策の影響を受けた非常に困難な時期だった」と述べ、同社のチームと主要サプライヤーの働きに感謝した。
ウェブドッシュ証券のアナリストのダン・アイブスは2日、テスラの第1四半期の販売実績が「会社が正しい方向に向かっていることを示している」と述べ、ほとんどの投資家は納車台数が、予想をわずかに下回ったことを気にしないだろうと指摘した。アナリストの平均予想は、31万2000台だった。
アイブスによると、約2万台から2万5000台の納車が、物流や製造の問題を受けて第1四半期から第2四半期にずれ込んだ模様だという。「テスラの車両の需要は依然として力強く、年内は好調が続く見通しだ」と彼は述べている。
テスラは昨年、過去最高の年間93万6172台を納車した世界トップのEVメーカーだが、他の自動車メーカーと同様にパーツ不足に悩まされている。ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、同社は世界的なチップ不足の中で、チップの調達に成功し、競合他社よりも優位に立ったという。
しかし、パンデミックは同社の製造に影響を与えている。上海で実施されたロックダウンににより、テスラの上海工場は4日間、製造を停止したと報じられた。同社は3月22日、ドイツのベルリンのギガファクトリーを始動させるなど、新工場の開設に動いており、4月7日には、テキサス州オースティンの新工場の始動を祝うイベントの「サイバーロデオ」を開催する。
テスラは20日に、第1四半期の決算発表を予定している。