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2022.04.06 08:30

ルルレモンが「ウェルビーイング・レポート」発表、支援や取り組みを加速


日本の現状について、データや顧客の動向からどのようなことが読み取れるのか。「このデータは、私たちのお客様やコミュニティの健康と幸福、そして行動を促すもの」と話すルルレモン ジャパンのステュアート・テューダー社長に、書面インタビューを行った(以下、テューダー氏談)。


ルルレモン ジャパンのステュアート・テューダー社長(c)lululemon

昨年と比べ、日本のウェルビーイング指標が改善したこと(60→61ポイント)はとても励みになりますし、良い兆候です。一方で、日本のウェルビーイング指数は依然として最も低く、世界と比較すると遅れをとっていることにも注目しなければなりません。これは言い換えると、日本におけるウェルビーイングは、まだまだ改善する余地があることを示しています。

実際、ここ2年間のパンデミックは、ウェルビーイングの重要性に対する日本国内での関心を高める大きなきっかけとなりました。2021年には、ウェルビーイングを求めて運動を始めようとする新規のお客様が多く見受けらましたし、6月に実施したオンラインスウェットイベント「Be You Be Well」では、ウェルビーイングをサポートするためのトレーニングやトークショーなど合計35セッションにのべ7500名以上が参加しました。

また、これは日本に限りませんが、自宅トレーニングのような軽い運動のブームの到来や、キャンプ、ハイキング、ウィンタースポーツなどのように屋外アクティビティへの意欲の増大によって、市場の変化が見られています。

ルルレモンでは、「Sweatlife(汗をかき、成長し、共につながる)」を提唱していますが、昨年からの流れを受け、今年は今まで以上に、フィジカルでもデジタルでも両方でお客様と汗をかく機会を増やしていく予定です。

ウェルビーイングの理想型は、身体の健康が優れ、自分自身に自信があり、ストレスを効果的に管理し、日々のタスクの遂行に必要なエネルギーを持ち、自身の感情と調和し、仕事や学校、家でのライフバランスの良好を保ち、充分な睡眠を取ることのできる人だと考えます。

今回のレポートで指数が低かったZ世代は、より運動やセルフラブ/ケアの重要性を認識していると感じています。ルルレモンが発信するSweatlife、ウェルネスプログラム、ジェンダーバイアスなどの取り組みにとても良い反応を示し、次なるアクションへと動いてくれています。

私たちの顧客の中心層は30〜40代ですが、若い世代のウェルビーイングへの意識を促進することにより、日本マーケット全体のウェルビーイング向上に繋げていけたらと思っております。


(c)lululemon

従業員にも、社会にも還元


レポートの公開にあわせて、ルルレモンは2023年までに「メンタルヘルス・ファーストエイド・トレーニング」を世界の全従業員向けに提供することを発表。オンデマンドのコーチング、心理カウンセリング、地域コミュニティのフィットネス・瞑想クラス受講料の月額割引などを提供していくという。

また、「Centre for Social Impact」と呼ばれるプロジェクトを立ち上げ、2025年までに世界の1000万人以上にインパクトを届けるという目標を掲げ、7500万ドル(約93億円)を投資し、社会的活動、意識向上、アドボカシーを通じてウェルビーイングの不平等の解消に取り組んでいく。

編集=鈴木奈央

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