ヒカルは470万人、朝倉は220万人以上のチャンネル登録者数を抱えるYouTuberであると同時に、2人ともアパレルブランドやサロン経営など他のビジネスを手がける実業家としても知られる。2021年末、2人がこの番組の構想を発表した動画がアップされると、130万回以上も再生され、にわかに話題になっていた。
本企画でプロデューサーを務めるのは、YouTuberのプロモーションを手掛けるサムライパートナーズ プロモーション事業本部長の青木康時。現職に加え、ラグジュアリーブランドC2B2C事業のRECLOや、ウォーターサーバー事業を展開するファインスプリングス(現・富士山の銘水)など複数社の起業経験を持つ青木は、「起業家リアリティーショーから事業が生まれる可能性はある」と語る。青木の番組にかける想い、そして番組制作の舞台裏を聞いた。
若者の「起業に対する恐怖心」を払拭したい
──4月28日から放送が始まる「Nontitle~この1000万あなたらどう使う?~」は、どのような特徴の番組か。
起業して夢を叶えたいと思っている若者6名が一つ屋根の下で3カ月間生活を共にし、競ったり協力したりしながら、新規事業を立ち上げていく様子をリアルに映し出す番組です。
参加者は最初に3人ずつの2チームに分かれ、各チームで社長となるリーダーを決めた後、いくつかのミッションをクリアしながら事業を形にしていきます。最終的にはデモデイ(投資家への事業計画のプレゼン)で勝利したどちらか1チームが、投資家のヒカルさんと朝倉未来さんから出資を受けることとなります。
参加者は1000人以上の応募者の中からオーディションで選出しました。どのメンバーも、この番組に人生を賭ける覚悟で来てくれている人ばかり。本気度はかなり高いです。
YouTuberのヒカル(左)と格闘家の朝倉未来(右)
──番組の企画はどのような経緯で生まれたのか。
ヒカルさんや朝倉未来さんと動画企画の打ち合わせをしていた際に、2人が「自分たちの影響力を若者の夢を叶えることに使いたい」と話していた。そこから出てきたのが、「起業リアリティーショー」というアイデアでした。
若い人が新規事業の立ち上げに挑戦する姿を映し出すことによって、「起業に興味はあるけど、よくわからないから怖い」と躊躇している、“一歩を踏み出せないでいる人たち”の背中を押せるのではないかと思ったんです。