サステナブルな農業を支持する人々は、今こそ耐性のあるシステムへの転換が必要だと訴えている。
肥料価格の上昇が始まってまもなく、米国農務省は、2億5000万ドル規模の基金を創出し、代替肥料や、米国での化学肥料生産を支援すると発表した。ロシアから大量に肥料を輸入してきたブラジル政府も、代替手段への投資をおこなっている。また、フランスのエマニュエル・マクロン大統領も3月はじめ、食糧インフラへの投資を支持する姿勢を示した。
英国に拠点をおき、赤十字に次ぐ世界第2の規模の人道支援ネットワークをもつNPO「CAFOD(カトリック海外開発機関)」で政策担当責任者を務めるグレアム・ゴードン(Graham Gordon)は、食料安全保障を、エネルギー安全保障に匹敵する重要課題と位置づけるべきだと主張する。
「サプライチェーンは、2年間にわたって機能停止に陥っていた。我々は食糧と食糧自給について、考え直すべき段階にある」と、ゴードンは述べた。