ビジネス

2022.03.29 18:00

勝敗は「3カ月」で決まる 水を止められるほどのピンチに実践したこと|​​Kaizen Platform 須藤憲司 #1

​​Kaizen Platform 須藤憲司

「世界をKAIZENする」をミッションに掲げ、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援するプラットフォームとサービスを展開するKaizen Platform。急拡大するDX市場を捉え2020年12月には東証マザーズへのIPOも果たした。そんな同社を牽引する代表取締役CEOの須藤憲司(すどう けんじ)氏に、起業家の素養や事業成長のポイントなどについて、DIMENSIONビジネスプロデューサーの中山航介が聞いた(全3話中1話)


──「経営者にとって重要な素養」を3つ挙げるとするとなんでしょうか?

まずは「すぐやること」。スピードや思い切りの良さです。2つめが何に対しても「真摯に向き合うこと」。自責思考とも言い換えられます。3つめが「粘り強いこと」。諦めないでやることです。

非常にシンプルですが、これ以上に大切なことはありません。

──どのようにしてそれらの素養を身につけられたのでしょうか?

前職のリクルートで新規事業開発を推進する際に大事だったのがこの3つでした。さまざまな起業家を見てきましたが、どれだけすごいプランがあっても実行に移すのが遅いとチャンスを逃してしまいがちです。

経営上ここは踏み込まなきゃいけないという瞬間を見極め、「すぐにやる」スピードや思い切りの良さが必要不可欠です。

また、新規事業は思い通りにいかない出来事の連続です。例えばサービスに対してお客様からクレームがあったり、従業員が思うように活躍できなかったりといったこともあるでしょう。それらの事実から逃げずに「真摯に向き合うこと」。全部の出来事を他人事にせず、一つ一つ真摯に解決していく姿勢が大切です。

そして3つの中で最も大切だと思うのが「粘り強さ」。ビジョンを本当に実現できるかどうかは、突き詰めると経営者が諦めないでやり続けられるかどうかにかかっています。

実際、資金不足やマーケットフィットなどよりも「起業家の心が折れてしまうこと」で挫折してしまうスタートアップが多いように思います。

私は経営者のことを「サッカーで言うとフォワードではなくゴールキーパー」と表現しているのですが、経営者が最後まで諦めずに戦い続けることこそが、思い描いている世界を実現する唯一の方法です。
次ページ > 儲かるかどうかよりも、ワクワクし続けられているかどうか

文=中山航介 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc. 編集=露原直人

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事