リューによると、クーコインは世界207の国と地域に1000万人以上のユーザーを抱えているという。
クーコインは、数百種類のトークンへのアクセスを提供しており、取引手数料も比較的低く抑えている。記事執筆時点で、クーコインは米国での事業許可を得ていない。同社はセーシェルに登記上の本社を置いており、米国による規制の対象外となる。
同社の自己申告ではあるが、2021年の1年間でクーコインの累積取引高は約1兆ドルに達し、1日あたりの平均取引高も30億ドルに近づきつつあるという。これは、世界の暗号通貨取引所の中でもトップ10に入る実績だ。
2021年を通じて、クーコインは目覚ましい成長を遂げた。一例を挙げると、同社のトークン「KuCoin Token(KCS)」の価値は、2021年の1年間で30倍にまで上昇した。
同社のユーザー数、取引高はともに増加し、同社のソリューション「トレーディング・ボット(Trading Bot)」も高い支持を得た。このボットは、ドルコスト平均法(決まった金額分の資産を定期的に購入する方法)による暗号通貨への投資を可能にするプログラムだ。
トレーディング・ボットを利用する投資家は、毎週あるいは毎月、決まった金額分の証券やデジタル資産を購入できる。この投資法であれば、その時々で異なる価格で資産を購入することになり、ビットコインやイーサリアムが史上最高値をつけているタイミングで購入するリスクを緩和できる。
こうした好調ぶりを反映して、クーコインは従業員に巨額のボーナスを支給している。現時点で世界各地で働く同社従業員は600人を超え、さらに200人のスタッフを雇い入れる計画だ。売上高が順調に伸びているため、従業員に支払われるボーナスもますます高額になっている。これも急成長する取引所で働く特権の一つだと、リューは語った。
クーコインでは、従業員の90%以上が、年末のボーナスとして少なくとも給与6カ月分に相当する金額を受け取った。さらに、主要な指標で好成績を挙げた従業員(全体の5%)は、最大で給与12カ月分をボーナスとして支給されている。最高クラスの社員では、ボーナス支給額だけで10万ドルを超える。