もっと遠くへ、もっとお金をかけて、2022年の旅行トレンド

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この2年で、大きな様変わりだ。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが始まって数カ月のころ、アメリカン・エキスプレス・トラベルが実施したトレンド調査では、回答者の約半数(48%)が、「旅行に行けないことで不安やストレスを感じている」と答えていた。また、8割近くの回答者(78%)が、最も恋しく思うアクティビティの上位に「旅行」を挙げていた。

一方、2022年版のアメリカン・エキスプレス旅行トレンド調査によると、現在の旅行者は、概してパンデミックを過去のものにしつつある。世界7カ国で実施されたこの調査では、2022年の旅行者たちが、もっとお金を使い、もっと遠くへ行き、「死ぬまでにやっておきたいことリスト」を消化したいと考えていることが明らかになった。

このオンライン調査「アメックス・トレンデックス」は2022年2月、米国、日本、オーストラリア、メキシコ、インド、英国、カナダで、世帯収入が7万米ドル以上で、通常少なくとも年に1回は飛行機で旅行する3000人を対象に実施された。

アメリカン・エキスプレス・トラベルのプレジデント、オードリー・ヘンドリー(Audrey Hendley)は、2022年の旅行予約がすでに2019年比で35%増加していると指摘した上で、「2022年は、人々が旅行に行く回数が増えるだろう」と話す。調査回答者の10人に6人(62%)が、今年は2~4回の旅行に行きたいと回答している。

「回答者の86%が、2022年は旅行に使うお金を増やすつもりでいる。これは驚異的な数字だ」とヘンドリーはいう。「彼らは、少し贅沢をして、プレミアムにアップグレードしようとしている」

主要な指標の大幅な上昇は、パンデミックの懸念が薄れるにつれ、旅行の計画を立てても大丈夫だとの確信が、この1年で爆発的に高まっていることを示している。第一に、この調査では、4人に3人近く(74%)の旅行者が、2022年には、たとえ後からキャンセルや変更を余儀なくされるとしても、旅行を予約するつもりだと回答している。「昨年のこの数字は56%だった」とヘンドリーは述べている。

第二に、人々は、より遠く離れた旅行先を希望していることが明らかになった。「我々の扱う国外旅行は、昨年のこの時期には39%だったが、今年は61%に増えるだろう」とヘンドリーは述べ、「顧客たちは、より遠方への旅行を予約したがっている」と指摘する。消費者の楽観姿勢を示すもう一つの指標だ。
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翻訳=高橋朋子ガリレオ

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