2022年度グラミー賞。BTS、雪辱果たし初受賞なるか?


対抗馬は音楽界のレジェンドとポップ・アイコンのコラボ


また、トニー・ベネット&レディー・ガガにもチャンスは十分にある。賞の行方は作品の優劣だけで決まるわけではなく、状況に左右される場合もあるからだ。ふたりの歌手が組んだ2作目のコラボレーション・アルバム『ラヴ・フォー・セール(Love For Sale)』は最優秀アルバム賞にノミネートされているが、このアルバムは健康上の理由で引退したクルーナー歌手ベネット最後のスタジオ・アルバムと謳われて売り出された。ベネットはこれまで、アーティストならぜひあやかりたいと願うほど何度もトロフィーを獲得しており、いまなおグラミー賞に愛される存在で、同賞の主催団体ザ・レコーディング・アカデミーは機会あるごとに彼に賞を進呈している。

レディー・ガガもまたグラミー賞に愛される人物であるのを考えると、トニー・ベネットとポップ・アイコン、ガガの組み合わせはいまや無敵とも言える。歌手でもあり映画スターでもあるガガは、数年前にベネットと初めてコラボした『チーク・トゥ・チーク(Cheek to Cheek)』で投票者の心を捉え、同アルバムは最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム賞を獲得した。ふたりが今回、同じ部門で二度目の栄誉を勝ち取るのはほぼ間違いないだろう。

BTSは最優秀ポップ・デュオ /グループ・パフォーマンス賞の部門で依然として受賞を有力視されているが、筆頭候補とは必ずしも言い切れない。栄冠の行方は4月3日にネバダ州ラスベガスで開催される第64回グラミー賞授賞式で発表される。

【写真キャプション】
2020年1月26日、カリフォルニア州ロサンゼルスのBTS。(左から)JUNGKOOK 、V、SUGA、JIN、RM、JIMIN、J-HOPEがステイプルズ・センターで開催された第62回グラミー賞授賞式に出席。(撮影Axelle/Bauer-Griffin/FilmMagic)

翻訳・編集=小林さゆり/S.K.Y.パブリッシング/石井節子

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