成長続く「睡眠経済」と解消されない睡眠不足 その原因と対策は

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・米国人の10人に4人は食事を取る時間に一貫性がなく、体が睡眠覚醒プロセスを制御しづらくなっている。不規則な食事の時間や食事を抜くことは、睡眠覚醒のスケジュール維持能力に悪影響を与えかねない。睡眠の直前に食事を取る場合はなおさらだ。また食事時間が一定の人は、ストレス水準が低いと報告する確率が顕著に高かった。

・睡眠は個人のストレスや健康全般の自己申告に大きく左右され、ストレスが低くてより健康的な人ほど睡眠の質が高いことを報告している。この点は、日中や夜のルーティンが理想的ではない場合にも言えることだ。また、精神的・情緒的な健康は睡眠の質に大きく影響を与え、ストレスを感じると落ち着きのなさが96%高まるようになっている。

上記のような結果から、睡眠時間や質を向上させる機会は豊富にあることが示されている。そして多くの場合、小さな調整を行うだけで成功を収めることができる。日中や夜のルーティンや習慣は、脳と体がきちんと管理されるよう調整可能なものだ。



簡単に変更でき、ルーティンに組み込むべきより良い習慣は次の通りだ。

・就寝前の少なくとも1時間は(読書のためであっても)電子機器を使うことを避ける。

・少なくとも1日に20分は運動をする。

・午後遅い時間や夜はカフェインの摂取を避けるか摂取量を制限する。

・毎日同じ時間に就寝・起床してスケジュールを維持し、7時間きっちり眠れる就寝時刻を選ぶ。

・日中は一貫した時間に食事をし、睡眠覚醒ルーティンを制御するため就寝の2~3時間前は胃にもたれる食事を避ける。

・夜遅くに飲酒しない。

・起床時や午後を通して浴びる明るい光の量を増やす。

・寝室を涼しく、暗く、静かにして睡眠を取りやすい空間にする。

・明かりが消えたらリラックスできるよう、ホワイトノイズ装置を入手する。

今月は全米睡眠啓発月間だ。3月が終わる前に、夜の睡眠向上のため少なくとも1つは対策を取るようにしよう。どのようなやり方を選ぶにせよ、全体的な幸福度や健康を改善させる特に効果的な方法は睡眠の改善であることを理解しておくこと。変化を遂げるよう努めることには十分な価値があるはずだ。

翻訳・編集=出田静 写真=Getty Images

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