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2022.03.27 09:00

コロナ禍で爆発した米国の大麻・ギャンブル・ポルノの需要

Getty Images


スポーツ賭博の一般化


パンデミックは、カジノ業界にも大きな打撃を与えた。ギャンブルのメッカであるネバダ州のゲーミング収入は、2019年の120億ドルから2020年には78億ドルに落ち込んだ。
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しかし、ワクチンが入手可能になり、規制が緩和されると、人々はラスベガスや地元のカジノに押し寄せた。2021年には、ネバダ州のギャンブル収入は10カ月連続で10億ドルを超え、年間売上は134億ドルと、パンデミックの前から11.6%の増加になった。

また、各州がより多くの税収を求める中で、2018年に最高裁がスポーツベッティング(スポーツ賭博)に対する連邦政府の禁止措置を解除し、今では31州で合法化されている。また、18州でオンラインのスポーツ賭博が許可されている。

2022年1月にスポーツベッティングプログラムを開始したニューヨークでは、合法化後の最初の2週間で賭け金が10億ドルを突破した。さらに2月の最終週までの賭け金の総額は31億ドルに達し、1億430万ドルの税収をもたらした。
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フィッチ・レーティングスのアナリストのコリン・マンスフィールドは、パンデミックで始まったギャンブルブームは終わらないと話す。かつて賭博は悪習とみなされていたが、今ではメインストリームの娯楽になりつつある。

「ギャンブルの話を聞かずに試合を見ることはもうできない」とマンスフィールドは話した。

アダルト配信も加熱


2020年3月にパンデミックが発生したとき、ニューヨーク在住のアダルト女優兼セックスワーカーのマヤ・モレナは、客と会うのをやめなければならないと思った。常識的な客たちが姿を消す中で、お金を払ってまでセックスをしたがるのは、一部の異常者だけだと思ったからだ。そこで彼女はオンラインの仕事に切り替え、「OnlyFans」で自分のコンテンツを売ることにした。

モレーナのエロティックなビデオは初月に4800ドルを稼ぎ、2021年1月の売上は6000ドルに達した。その後、彼女はプロモーションに力を入れ、昨年9月には1万2000ドルを達成した。

もちろん、誰でもOnlyFansのページを立ち上げるだけで、お金を稼げる訳ではない。OnlyFansやFanCentro、IsMyGirl、ManyVidsなどのアダルト配信プラットフォームのコンテンツ制作者は、爆発的に増えているが、生計を立てられるのはごく一部だ。「この市場の競争はとても激しい」とモレーナは話す。

OnlyFansはパンデミックを追い風に規模を拡大し、アダルト系のSNSの最大手になった。2019年に、34万8000人のクリエイターと1350万人のユーザーを獲得したOnlyFansの売上は、2020年に4億ドルを記録。

ポルノスターのソフィー・ディー(Sophie Dee)や、シンガーのカーディ・Bなども、このプラットフォームで、大人向けのストリーミングエコノミーに参加している。

さらに、2017年設立のアダルトコンテンツ・プラットフォーム「IsMyGirl」も、パンデミックを追い風に急成長を遂げ、2019年に50万人だったユーザー数が今では250万人に増え、5万人のクリエイターを抱えている。

「セックスワーカーやパフォーマーの多くは、最初は自暴自棄になってサイトに参加したのかもしれないが、やがて、孤独な人々にコンテンツを売ることが持続可能なビジネスであることに気づいた」と、IsMyGirlの創設者のエヴァン・サインフェルドは述べている。

この記事の冒頭で紹介した35歳のダグに話を戻すと、彼はパンデミック後に見つけた悪習に、今も親しんでいる。以前は、健康的な生活を心がけ、アルコールの摂取も控えめにしていたが、今では節制よりも楽しむことが大事だと考えるようになったという。

「楽しめる時に楽しんでおこうと思う。永遠に生きられる訳じゃないから」と彼は話した。

翻訳・編集=フォーブスジャパン編集部

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