ビジネス

2022.03.26 08:00

Google、AWSも続々支援。日本の新世代ジェンダーアクティビズム


21年6月、閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2021」、通称“骨太の方針”。政権の重要課題や翌年度予算編成の方向性を示すこの方針に「理工系教育のジェンダーギャップ解消」が盛り込まれた。その起点はWaffle共同創業者の田中沙弥果が内閣府「若者円卓会議」の有識者委員として行った政策提言だ。

田中が模範としたのは、前職のNPO「みんなのコード」の代表理事利根川裕太だった。小中高校の教員へプログラミング教育研修の全国展開を目指し、ラクスル共同創業者から非営利セクターに転身した利根川は、創業翌年には文部科学省の有識者会議委員に着任。結果、政策提言や教育委員会との連携がスムーズに進む過程を田中は目の当たりにした。株式会社で創業しようとした田中が一般社団法人を選んだのも、非営利だからこそできる社会の動かし方を前職で学んだからだ。

経産省のデジタル関連部活支援、政党マニフェストなど、いまやあらゆるところでIT分野のジェンダーギャップの解消がひとつの論点に。内閣府総合科学技術・イノベーション会議では、Society 5.0実現の3政策のひとつとして「理数系の学びに関するジェンダーギャップの解消」が議論され、政策化が着々と進む。ジェンダーギャップという目には見えない課題解決へ──社会は、確実に動いている。

文=フォーブスジャパン編集部 写真=有高唯之

この記事は 「Forbes JAPAN No.093 2022年月5号(2022/3/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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