ガーナーはさらに、同社の目標は、従業員が店内のその他のタスクに集中できるようにすることだと述べた。
自動化技術が、キッチンだけでなく、レストラン業務全体に導入されていることも注目に値する。例えばチポトレは、ニューロとのパートナーシップのもと、配送の自動化を検討している。また、フード・デリバリーロボット開発企業であるスターシップは、2022年1月以降、1億ドルの調達に成功した。
3月には、ベア・ロボティクスが8100万ドルを調達し、テーブルの片付けとオーダーの提供をおこなうロボット「サーヴィ(Servi)」の展開拡大に乗り出している。
外食産業は、コロナ禍以前から自律型ロボットの可能性を模索していたが、テクノロジー関連分野のすべてがそうであるように、パンデミックが変化を早め、各社が効率化にしのぎを削るようになった。同時に顧客の側も、こうしたテクノロジーに慣れ、また非接触サービスを期待するようになっている。
最大のメリットは、おそらく労働コストの削減だろう。例えば自律型デリバリーが導入された場合、ドライバーが不要になり、デリバリー事業の参入障壁となっている高いコストを抑えることにつながる。
労働コストに関していえば、チポトレの店舗では、膨大な量のトルティーヤチップスがつくられるため、チッピーはキッチンの負担軽減に役立つだろう。
全米レストラン協会による2022年業界リポートによれば、業界では2022年、労働力不足が予想されている。大半の事業者(ファストフード企業では78%)が、オートメーションによって不足を補う計画をもっている。また、レストラン事業者の3分の2が、テクノロジーとオートメーションは2022年に、さらに普及するだろうと回答している。