チップスやサラダ製造など、外食産業でAIロボット導入が拡大

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チポトレは、ミソ・ロボティクス(Miso Robotics)と共同で、AI駆動の調理ロボット「チッピー(Chippy)」のテストを実施すると発表した。カリフォルニア州アーバインにあるチポトレ・カルティベート・センターでおこなうという。

プレスリリースによれば、チッピーは、AIを利用してトルティーヤチップスを製造する世界初かつ現時点で唯一のロボットだという。チッピーは、生地用のトウモロコシ粉、水、ひまわり油、塩、ライムジュースを用いて、チポトレのレシピを正確に再現するようにプログラムされている。

計画によるとチッピーは、南カリフォルニアのチポトレ店舗に2022年中に導入される予定だ。その後、従業員と顧客のフィードバックを取り入れながら、全国展開に向けた戦略開発をおこなうという。

外食産業におけるロボット技術への関心は高まってきている。タスクを自動化し、労働力の逼迫を緩和するためだ。

顧客の目に触れない部分でオートメーション需要が高まっていることは、とりわけ過去2年間の報道を振り返れば明らかだ。おそらくもっとも話題をさらったのは、バーガーチェーンのホワイトキャッスルが、100以上の店舗でバーガーのパテをひっくり返すロボット「フリッピー(Flippy)」を導入したことだろう。同社もミソ・ロボティクスの技術をテスト段階から利用してきた(フリッピーのテストは2020年に開始された)。

インスパイア・ブランズ(Inspire Brands)傘下のバッファロー・ワイルド・ウィングズでも、ミソ・ロボティクスが開発した「フリッピー・ウィングズ」の試験導入がおこなわれている。

さらに、サラダワークス(Saladworks)は、チョウボティクス(Chowbotics)と提携し、サラダづくりロボットのサリー(Sally)を導入した。ジャンバは、自律型調理プラットフォームのブレンディッド(Blendid)と提携し、スムージーづくりを自動化した。

調理ロボットの分野は、2028年まで年16%以上のペースで成長し、同年には3億2200万ドル規模に達すると見込まれている。

チポトレの最高技術責任者であるカート・ガーナー(Curt Garner)は、最近のインタビューのなかで、店舗の効率化のためにIoTから機械学習まであらゆるテクノロジーを利用していると語った。
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翻訳=的場知之/ガリレオ

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