どのように成長と収益性のバランスをとるかという質問に対し、レヴチンは、「どちらか一方しか選べないというのは誤った考えであり、我々は両方を追い求めている」と答えた。彼によると、Affirmが採用している指標である売上高から取引費用を控除した利益は、第4四半期に93%増え、収益性は向上しているという。
「我々の体力は、過去最高だ。現金同等物残高は30億ドル以上あり、資金調達力も十分にある」とレヴチンは述べた。
Affirmの長期的な目標は、ユーザーが長時間利用する「スーパーアプリ」になることだ。同社は現在、普通預金口座を提供しており、今年後半には、後払い以外にも、無利子や有利子の借入が可能なデビットカードの提供を開始する予定だ。また、今後はAffirmのアプリやウェブサイト経由で買い物をするユーザーを増やすことで、小売企業からの紹介手数料を増やし、収益性を高める計画だという(現状は、トランザクションの約3分の1がショッピングだという)。
専門家は、フィンテック企業の評価額が下がったことで、買収のターゲットになっていると考えている。フィンテックブームが最高潮に達していた昨年8月、ブロック(旧スクエア)がAffirmのライバルであるAfterpayを売上高の約30倍に相当する290億ドルで買収すると発表した。
Affirmの時価総額は、2021年の売上高の約9倍となっている。一部では、ペイパルやIntuitがAffirmを買収するとの声もあるが、これらの企業も株価の低迷で苦境に立たされている。レヴチンは、気を散らさないよう、当面は株価を見ないようにしているという。また、Affirmの広報担当者は、同社が買収ターゲットになっているかについては明らかにせず、「我々は、引き続き消費者や加盟店、株主に価値を提供することに専念していく」と述べた。