キャリア・教育

2022.03.27 17:00

4人の米大統領の影響力を高めたスピーチの秘密


リンドン・ジョンソン「つながる人」


グッドウィンによると、ルーズベルト大統領は若い議員だったリンドン・ジョンソンに会った際、「このストーリーテラーの才能に魅了」された。「若いリンドンの生活では、ストーリーテリングが中核的な役割を果たした。若い頃のエーブラハムやセオドア、フランクリンと同じだ」

ジョンソンはわずか22歳のとき、鉄道委員会に立候補した地元の男性を支援するため短いスピーチを行った。テキサス州中南部の人気の年次ピクニックには、地元の選挙に立候補した候補のスピーチを聞くため数百人の市民が訪れた。スピーチが行われたのはこのイベントだ。

ジョンソンはベッド型荷馬車の上に立ってスピーチを行い、初めに「私はテキサス州ジョンソンシティー出身のプレーリードッグ弁護士です」と述べた。グッドゥインによると、ジョンソンの言葉は聴衆に完璧に合わせられていた。「プレーリードッグ弁護士は法律の訓練をほとんど受けいなかった。陪審団の前で顧客を弁護する上で頼ったのは、判例よりも熱心な支持です」と述べた。

ジョンソンが10分間のスピーチを終えると、群衆からはどっと長い拍手が沸き起こった。

ジョンソンは政治の世界に入る前、ヒューストン高校でパブリックスピーキングとディベートを教えていた。彼はかつて生徒に、具体的なストーリーとともに砕けた言葉で論点を説明し、聴衆とつながりを持つよう助言した。

ジョンソンはその後、さまざまな分野の人とつながることができるとの伝説的な評判を構築した。異なる党をまとめ国益のための政策について交渉する彼の才能が最も発揮されたのは、1964年の公民権法への署名だ。

リーダーはその名の通り、信奉者を行動へと促し、一連の行動を取るよう説得しなければならない。それは、パブリックスピーキングのスキルを磨くことで可能になる。リンカーンは新たに弁護士になった人に対し、コミュニケーションの技術を学ぶことが「民衆に続く道」だと語った。

成功への「道」は、聴衆に影響を与えることを願うリーダーが学ぶべき、そして学ぶことができる言葉のスキルにより開かれるものだ。

翻訳・編集=出田静

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