VPN大手のSurfsharkの担当者によると、ロシアの通信規制当局は、過去1カ月の間に3万6000件以上のリクエストをグーグルに送り、VPNサービスにリンクするURLを削除するよう求めたという。
これらのリクエストは、ロシア政府がフェイスブックやツイッター、ユーチューブなどのプラットフォームをブロックした時期に急増した。しかし、これと同じタイミングで、VPNを使用するロシア人の数は3500%も増加していた。
アプリ分析会社のApptopiaも同様な急増を確認している。同社のバイスプレジデントのアダム・ブラッカーは「1日に40万人以上のロシア人が、トップ5のVPNアプリをダウンロードしている」と先日ツイートした。「アップルとグーグルは、この人々を締め出してはならない。彼らは、外部の情報を必要としている」とブラッカーは述べている。
Surfsharkによると、今回のVPNアプリのダウンロード数の急増は、2020年6月に中国が「香港国家安全維持法案」を可決して以来のものだという。しかし、その際の増加率は700%で、今回の急増には及ばない。
各国の政府が経済的にも政治的にもロシアを孤立させようとしている中、グーグルとアップルはこれらのVPNアプリをロシア国内でダウンロード可能にしている。
「ロシア政府は以前から、国内のインターネットを外部から遮断しようとしてきたが、何百万人ものロシア人たちが公平な情報を求めてインターネットに押し寄せている」と、Surfsharkは述べている。