将来的にはドローンだけでなく「エアモビリティ」、つまり空飛ぶクルマの管制システムにも乗り出すことを見据えている。徳重は今後の展開について次のように語る。
「空飛ぶクルマのハード開発には、1社だけで2000億円の出資が集まるほど、産業が盛り上がっています。今後、量産が始まり実用化されたとき、不可欠になるのが空飛ぶクルマ用のUTMです」
「空飛ぶクルマの開発企業は皆ハードの製作ばかりで、ソフトである管制システムを手がけている企業はまだありません。ここにビジネスチャンスとしての余地があると考えています。そうした意味でも、ユニフライをグループ会社として保有できていることは大きなアドバンテージと言えるでしょう」
現状ドローンの飛行は、無人地帯で補助者なしの目視外飛行(レベル3)が可能だ。政府の「空の産業革命に向けたロードマップ2021」では、2022年度中にも、有人地帯での補助者なし目視外飛行(レベル4)も実現させるとしている。
テラドローンは2016年に創業。測量を中心に点検やUTMも合わせ、年間数十億円を売り上げ、2019年度から黒字化している。いまはまだスタートアップのテラドローンが中心となり、世界のドローン管制を担う日はすぐそこまで来ているかもしれない。