この考え方の変化は、事業拡大を目指す多くのスタートアップ企業に必要だ。フィンクルは「事業拡大を目指すCEOは、従業員に異なる考え方を持ってもらう必要がある。管理職は自分自身や、自分の作業しか考えないことが多いが、組織が成長すれば、人に作業を任せ協力を促す姿勢をたたき込まなければならない。そうでなければ、大きな組織が生む数の力を活用できない」と述べている。
次に考えるべきことはもちろん、リーダーの考え方をたたき込む方法や、その考え方を変化させる方法だ。フィンクルがこれを達成する一つの方法は、変化を起こす意思や弱さを示すことだ。彼は筆者に対し、次のように述べた。
「私はあまりに多くの優先事項を設けていた。私たちはもう少し焦点を定める必要があったので、私は役員チームに私の取り組みをチェックしてほしいと頼んだ。次の四半期戦略会議では、宣言していた目標を私がどれくらい守れていたかを役員らが最初に議論した。
「私が弱さを認め、自分が不完全であることを認めれば、他の人も同じ行動を取りやすくなる。他者に任せることや協働に苦労しても、それを互いに認め、改善を始められる限り問題はない」
リーダーシップIQの新調査「How Effective Is Your Executive Team?(あなたの会社の経営チームはどれほど効果的に働いている?)」では、経営陣が互いの責任をチェックしていると考えていた役員がわずか41%ほどであることが判明した。
相手に考え方を変えるよう頼む勇気がなければ、(プロフィシーのチームのように)定期的に経営チームを評価すればよい。チームメンバー全員に調査への回答を依頼し、「経営陣の中では、約束を守っているかどうかを互いに確認している」などの問いを含めること。
役員チームが支援を求め、互いに責任を果たしているかを確認するようになれば、会社のその他のリーダーにも他者への委任と協働の精神をはるかに楽に浸透させられるだろう。それが実現できれば、大きな拡大を遂げる土台ができる。