「Happy Nation」は、いずれ実店舗でも展開していく予定なのかと尋ねられると、ウォーターズは「絶対ないとは言えない。ただ、私たちは敢えて皆さんをじらしている。とりあえずは、立ち上げが間近で、4月に詳細が明らかにされるとだけ言っておきたい」と言う。
さらに、「ブランドの立ち上げ直前に宣伝するのは当然のことだ。私たちはHappy Nationで、当社の知識と美意識をフルに活用し、真に若く美しいビジネスを実現しようとしている。非常に刺激的なブランドになる可能性を秘めていると思う」と続けた。
とはいえ、一部の専門家からは、不慣れなカテゴリーに深入りしすぎるのはリスクがあるという声もあがっている。
「同社が抱える負の遺産を考えると、Happy Nationは綱渡りだと言える」と話すのは、テラデータで小売業、消費財、ホスピタリティを専門にコンサルティングを行うシニアパートナー、デイビッド・スピアだ。
「成功する可能性はある。ただし、『刺激的な』イメージやメッセージを打ち出すのではなく、美を前面に押し出すことに大きく力を注いだ方がいいと、私なら助言する。また、顧客の声にもっと上手に耳を傾けるべきだと言いたい。つまり、高度なデータ分析を活用して、アラートとトリガーを早い段階に組み込むことだ。そうすれば、市場の変化をほぼリアルタイムで読み取ることができる。思い起こせば、ヴィクトリアズ・シークレットが低迷した主因のひとつは、構造的な意識変化を見逃したことだった」
スピアが言及した意識変化について、ヴィクトリアズ・シークレットはまだ追いつけていないという意見も出ている。
MKTマーケティング・サービシズとコロンバス・コンサルティングのプリンシパル、ルシル・デハートは、「彼らのアプローチはもはや手遅れだ」と書いている。「ヴィクトリアズ・シークレットは、市場をあとから追いかけており、製品とブランドについて、確実なステートメントを打ち出しているとは言い難い」