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2022.03.19

スポーツカー最高峰の矜持がこもる体験施設。ポルシェファンに好評の理由

ポルシェの各モデルのもつポテンシャルを最大限体験できる場所といえる「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」


PEC東京ならではの特徴はいろいろ。ひとつは、マレーシアの「セパン」やトルコの「イスタンブールパーク」などで知られるサーキット設計者、ヘルマン・ティルケによる「ハンドリングトラック」と名づけられた全長2.1kmの外周路。米西海岸「ラグナ・セカ」名物の複合コーナーで構成される下り「コークスクリュー」や、独「ニュルブルクリンク」北コースで知られるヘアピン「カラッツィオラ・カラウセル」を模した要素を入れ込んだ。

もうひとつ、PEC東京は、ユニークなビジネススキームを有する。企業むけにMICE(ミーティング、インセンティブ旅行、会議、イベント)に対応するのだ。

丘のうえに立つガラスを多用したモダンなゲストハウスには、大規模なセミナーまで対応するというミーティングルームや、往年のポルシェの名レーシングカーの名をとった「レストラン906」も。

「ここでビジネスパートナーと“チームビルディング”をしたあと、余暇ではドライビングシミュレーターでもって、ポルシェでサーキットを走りタイムを競い合うなんて楽しみかたをしている企業もあります」

すでに予約も順調だそう。企画力の勝利だと思う。

90分にわたってコース走行を習えるドライビングエクスペリエンスで、最も人気なのが911だそう。希望者は5割を超える。価格は、911カレラで6万500円。トップモデルの911ターボは10万4500円だ。もっとも手ごろなのは、718ケイマンTの4万9500円。SUVもセダンも、さらにピュアEVのタイカンも用意されている。

会員数は21年11月の時点で7000人超。ポルシェオーナーだけではなく、だれにでも開かれたブランド体験施設だ。「満足度はとても高いと聞いています」と関本は言う。ブランドの価値を自己評価できたことが成功につながった。


敷地内にはドリフト走行を楽しめる「ドリフトサークル」や、摩擦係数が低い路面で駆動力を制御しながら走る練習ができる「ローフリクションハンドリングトラック」も設けられていて、さまざまな路面状況をシミュレートしたドライビング体験が出来る。千葉県木更津市伊豆島中ノ台1148-1 Tel 0120-718-911 (受付時間 9:00-18:00 定休日 日曜日、月曜日)

Text by Fumio Ogawa

この記事は 「Forbes JAPAN No.090 2022年2月号(2021/12/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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