「EVでも、このスローガンが中心にあります。2021年11月に、新世代のピュアEVであるiXとiX3を日本発売しましたが、運転する歓びを感じていただくのが、製品の本質的な価値です」
もちろん、エレクトリックモビリティによるカーボンニュートラル性の実現が、これらの新製品の目的ですが……と遠藤は言葉をはさみつつ、BMWが手がけるかぎり、たんに走ればいいというプロダクトではない、とする。
「人生を駆ける、未来を駆ける、自分自身を駆ける、といった、自分の生き方にドライブをかけていく楽しさをサポートしてく れるのが、iXやiX3の魅力だと、オーナーには感じていただけるはずです」
i3と製品づくりの核は変わらないというiXだが、日本での発売にあたり、BMWジャパンでは「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2021」に協賛。
21年11月に渋谷を舞台に、カンファレンスや体験プログラムが開催された、この都市型イベントの場で、新世代のiシリーズでもって、企業のありかたを示す試みをいくつも行ったのが記憶に新しい。
「THE iX SHIBUYA WALL JACK」と題し、安藤政信、レスリー・キー、佐々木香菜子、3名のアーティストが、「iX」にインスパイアされて生み出したというアート作品を渋谷駅周辺に展開したのもこのときだ。
「THE iX SHIBUYA WALL JACK」での佐々木香菜子の作品。
BMWジャパンの遠藤は「次世代モビリティと新しいライフスタイル」なるトークセッションに参加し、iシリーズを通してBMW(ジャパン)がいかに持続可能な社会の実現に尽力しているかを説明。
「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2021」のトークセッション。コールマンジャパン代表の中里豊、東京2020日本代表のプロスケートボーダー白井空良、そして社会活動家の石山アンジュがオンラインで参加。
「若い世代がEVに興味を示しているという背景もあり、こちらから積極的に、様々な多岐なターゲットがいる場所(渋谷)に出ていき、未来について一緒に考えようと提案しました」
クルマにはAmazon Alexaを搭載。これも新しい。話しかけるだけで、さまざまなアプリが使える点も、自宅とクルマとがシームレスにつながったようで、従来と一線を画したありかたと感じられる。
ここにもBMWのパイオニア精神の発露がある。そういうところが興味ぶかい。