医療従事者の働く姿が小学生の心にも響く
昨年は2020年から引き続き、連日新型コロナウイルス感染症についての報道が絶えなかった。前回調査と比較すると小学生男子では「医師」が6位(4.8%)に、小学生女子では「看護師」が2位(7.2%)、「医師」が5位(4.7%)にランクインし、医療関係の職種が上位となる変化があった。
小学生の「大人になったらなりたいもの」
小学生男子では、昨年に引き続き「会社員」が1位(9.6%)、「Youtuber/動画投稿者」が2位(9.3%)という結果が出た。また、「サッカー選手」と「野球選手」がそれぞれ3位と5位にランクインした。サッカーでは東京五輪でも大きな注目が集まった久保健英選手、野球では米大リーグで最優秀賞選手(MVP)も受賞した大谷翔平選手など、若い世代の選手による世界での活躍も目立ち、どちらも変わらぬ人気を博している。
一方、小学生女子では「パティシエ」が前回に続き変わらず1位(13.2%)、次いで昨年は6位であった「看護師」が「幼稚園の先生/保育士」と同率2位(7.2%)とランクアップした。また、TikTokなどの動画投稿SNSから新たなスターが生まれたり、視聴者参加型のオーディション番組が盛り上がりを見せたことからか、「YouTuber/動画投稿者」や「歌手/アイドル」といった職業もランクインした。
テレワークの普及で、ワークライフバランスの意識が一層高まる
中高生のランキングでは、昨年に引き続き全部門で「会社員」が1位となった。選んだ職業になりたい理由でも、「好きだから」や「誰かの役に立ちたいから」に続いて「働きやすそうだから」という回答が上位に入り、リモートワークの普及が加速したところで、働く場所を選ばない自由な働き方やワークライフバランスについて意識が高まっていることがうかがえる。
また、中学生女子では「医師」が上位3位にランクインした。厚生労働省によると、統計を取り始めた1968年には約1万6000人しかいなかった女性医師は、2018年時点で7万人を超えており、医学部入学者に占める女性の割合はおよそ3分の1となるほど着実に増加している。高校生女子でも「薬剤師」がランクインするなど、医療関係の職種がすべての年代で高い人気を見せた。
中学生の「大人になったらなりたいもの」
高校生の「大人になったらなりたいもの」