まだ若い会社と侮るなかれ。累計250以上の法人に導入されており、「先端技術の経済実装」を強力に推進している。
現代の生活で享受できる利便性や快適性は、かつて先端技術と呼ばれていたものが社会に浸透したことによって築かれてきた。いま、先端技術と呼ばれているものも同様だ。特にDXやAIは、すべての産業を変革し、あらゆる社会課題に立ち向かう盾にも矛にもなり得る。ただし、盾と矛の特性を知り、自己の目的に合わせて使いきるのは人間の仕事だ。
時代が変わり、技術が変わり、さまざまな産業の地図がドラスティックに変わろうとしているいま、その人間が迷い子になっていないだろうか。自身の立場と強み(=現在地)をあらためて認識し、先端技術というツールとともに確かな方向(=目的地)へと歩みを進めなければならない。そうした歩みの準備段階からマイルストーンの通過、さらにその先にある目的地に向けて進むための支援と伴走を行うのがアイデミーである。代表取締役執行役員 社長CEOの石川聡彦、取締役執行役員 技術部部長CTOの清水俊博、事業本部 Marketing&Sales事業部 ClientRepグループリーダーの金沢晶子に話を聞いた。
人間の生活を幸せなものにする
先端技術を「経済実装」する会社
石川聡彦(以下、石川):「先端技術を、経済実装する。」がアイデミーのミッションです。ここで言う「先端技術」とは、AIに代表されるデジタル技術のこと。すでに実用化が進んでいる技術はもちろん、私たちは今後において実用化が進む技術も幅広くキャッチアップしていきます。先端技術によって利益を生み出し、サステナブルなかたちにすることが大事だと考え、一歩踏み込んだ表現として社会実装ではなく「経済実装」という言葉を選択しました。
清水俊博(以下、清水):そのミッションの後には「AIをはじめとした新たなソフトウエア技術を、いち早くビジネスの現場にインストールし、次世代の産業創出を加速させる。それが、私たちアイデミーの使命です。」とのステートメントを付け加えています。社長の石川は常々、「技術は人間の生活を幸せなものにするためのツール」という哲学を語っていますが、CTOとして私も同じ思いで働いています。人間の生活を飛躍的に幸せにするためには、先端技術の経済実装が欠かせないと考えています。
金沢晶子(以下、金沢):また、アイデミーではバリュー(=価値観、行動指針)のひとつを「Scientific Mindset - 科学者たれ」と定義しています。まず、私たち自身が事実やデータと真っすぐに向き合いながら、常に挑戦していく。アイデミーの全社員が科学者のように失敗を恐れずに挑戦し、社会を大きく前進させていく。そうした気概を行動指針にしているのです。
金沢晶子|アイデミー 事業本部 Marketing&Sales事業部 ClientRep グループリーダー
発注マインドから内製マインドへ、
そのスイッチが未来を変えていく
現在、アイデミーは法人向けのサービスとして「Aidemy Business(アイデミービジネス)」と「Modeloy(モデロイ)」を展開している。前者はDXやAIの活用に取り組む組織のためのクラウド型eラーニングサービスであり、180種類以上のBtoB向け研修コンテンツを用意している。後者は現場のDX化に必要な人材育成、課題選定(企画)、PoC(概念実証)、開発、運用を一貫してサポートするコンサルティングサービスだ。
石川:私たちのサービス設計のゴールは「ユーザーご自身がプロジェクトを主導し、利益を生む状態になること」です。デジタル人材を育成する「Aidemy Business」も、システムの内製化を推進する「Modeloy」も、そのために生まれてきたサービスとなります。
石川聡彦|アイデミー 代表取締役執行役員 社長CEO
清水:デジタルリテラシーをもった人材があらゆる部門や現場に定着している環境。これこそが、DXの推進力となります。「Aidemy Business」では、深層学習や統計学といった専門的な講座はもちろん、AIを使ったビジネスプランニングやデジタル人材をマネジメントする管理職向けの講座なども用意。入門から上級まで、知識から実践力まで。学習目的に応じた豊富なコンテンツを揃えています。
金沢:ユーザー企業様ごとのデジタル戦略に沿った全社包括的な学習プランをご提案できますし、企業様ごとのオリジナルコンテンツを作成・配信することも可能です。2017年12月にエンジニアのためのAIプログラミング学習サービスとしてローンチして以来、「Aidemy」の累計登録ユーザー数は14万人を超えていて、ESP総研の調査ではオンラインAI学習サービスとして国内でNo.1のユーザー数となっています。
そして、先端技術に関しての教育プラットフォーマーにとどまらず、新たなソフトウェア技術を生かした事業創造の伴走者にもなってくれるのがアイデミーだ。
石川:人材育成サービスの次のステップが「Modeloy」です。アイデミーのプロフェッショナル(=DXコンサルタント、エンジニア、データサイエンティスト)が一緒にユーザー企業様のプロジェクトに取り組む伴走型支援となります。アイデミーにDXやAIの利活用案件を丸ごと外注するのではなく、自社のなかで育った人材と私たちが共同開発することにより、組織内にノウハウが蓄積していきます。自社で開発をコントロールすることで時代の変化に素早く対応できる体制を構築していけます。
清水:例えば、どのようにデータを活用すればいいのか。社内・社外に散在するあらゆるデータを収集し、統合して、分析するにはどうすればいいのか。いまや、データ分析とかかわらないでいられる業界などありません。製造や物流現場の効率化、顧客の理解、顧客体験の向上といった、あらゆる経営課題のソリューションとして期待されているのがデータ分析です。データこそがビジネスの心臓部と言えるでしょう。その心臓部をハンドリングできる人材を社内に揃えることが、今後のビジネスのキーポイントなのです。ビジネスの視点からデータの特性を理解し、迅速にシステムを構築することが求められています。
清水俊博|アイデミー 取締役執行役員 技術部部長CTO
金沢:しかしながら、開発のすべてをITベンダーに丸投げしていたのでは時間もコストも増していくばかりとなります。いま、日本の企業に必要とされているのは、ベンダーへの依存体質から脱却して強い内製組織をつくり上げること。競争領域において迅速かつ柔軟にデジタル施策を繰り出せる強い組織を目指すのであれば、データを扱える人材を育てることとシステムの内製化は不可避です。発注マインドから内製マインドへの移行が、ユーザー企業様の未来図を大きく変えていきます。
石川:内製すべき領域の見極めに始まる、テクノロジーに対する意思決定の高度化が業績を左右する時代となっているのです。最近、製造業をはじめとするさまざまな企業の意思決定層と懇談していると、その話になります。そして、AI人材/DX人材と同時に、いかにして社内でグリーントランスフォーメーション(GX)人材を育てていくかについての議論になります。アイデミーは「ゼロから学ぶカーボンニュートラル×DX」など、GXを推進するための講座もすでに用意しています。GXの領域も含めて「先端技術を経済実装」する際には、ぜひとも私たちにご相談ください。
アイデミー
https://aidemy.co.jp
いしかわ・あきひこ◎アイデミー 代表取締役執行役員 社長CEO。ソフトバンクアカデミア5.5期生。東京大学工学部卒。同大学院中退。著書に『人工知能プログラミングのための数学がわかる本』など。
しみず・としひろ◎アイデミー 取締役執行役員 技術部部長CTO。東京工業大学工学部情報工学部卒。ドワンゴにて技術コミュニケーション室長、人事部長、サービス開発本部副本部長を歴任し現在に至る。
かなざわ・しょうこ◎アイデミー 事業本部 Marketing&Sales事業部 ClientRep グループリーダー。化粧品メーカー、ネット系広告代理店やHRテック企業を経てアイデミーに参画。現在は、大手化学、薬品メーカーなどを担当。