ビジネス

2022.03.09

トルコ発のマーケティング支援企業「Insider」がユニコーンに

「Insider」CEOのハンデ・チリンギル(中央)(Photo by Levent Kulu/Getty Images for Inflow)

シンガポールに本社を置くマーケティング支援ツールのスタートアップ企業「Insider」が、カタール投資庁(QIA)が主導したシリーズDラウンドで、1億2100万ドル(約140億円)を調達した。同社の評価額は12億ドルに上昇し、ユニコーンの仲間入りを果たした。

2012年にトルコのイスタンブールで設立されたInsiderのシリーズDには、セコイア・キャピタルやルクセンブルクの212 Capital Partners、ブルガリアのEndeavor Catalyst、トルコのEsas Private Equity、ドバイのWamda Capitalらが参加した。

Insiderは、マーケターが顧客の将来の行動を予測するための、AI(人工知能)を活用したマーケティングエンジンを提供する企業で、世界28カ国で700人以上の従業員を抱えている。同社の顧客には、ユニクロやエスティローダー、ギャップ、イケア、サムスン、トヨタなどが含まれている。

「当社は今後4年間で2000人以上の雇用を創出する見込みで、女性エンジニアの採用に重点を置いている」と、同社はフォーブスの取材に述べた。

Insiderは昨年2月のシリーズCでセコイア・キャピタル・インディアやRiverwood Capitalなどから3200万ドルを調達していた。ブルームバーグによると同社は、トルコが生んだ5番目のテクノロジー分野のユニコーン企業だという。

Insiderのユニコーン化は、トルコの新興企業への海外からの関心の高まりを裏付けている。トルコのスタートアップは昨年、総額15億5000万ドルを調達していたとされる。

編集=上田 裕資

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