Netflix「ルパン」ロケ現場に強盗団、33万ドル相当の備品奪う

ドラマ「Lupin/ルパン」で主人公を演じるオマール・シー(Marc Piasecki/WireImage)

ネットフリックスが怪盗ルパンを現代風にアレンジした人気の犯罪ドラマ「Lupin/ルパン」の撮影現場から2月25日、約33万ドル(約3800万円)相当の小道具が奪われた。ニュースサイトのヴァラエティ(Variety)が引用したAFP通信の報道によると、約20人の覆面姿の集団がパリ郊外の撮影現場を襲撃し、花火を投げ込んだ後に、小道具を強奪したという。

同社の広報担当者によると、怪我人は出ておらず、撮影は事件の3日後に再開したという。

ネットフリックスの撮影現場では2月16日にも盗難事件が発生しており、英国王室を描いたドラマ「ザ・クラウン」の英国のロケ現場付近に駐車されていた車両から、銀と金の燭台やガラス製品などの20万ドル相当の小道具が盗まれていた。

地元のサウス・ヨークシャー警察は、この事件を現在捜査中だが、ネットフリックスはヴァラエティの取材に、「既存の調査ラインはすべて使い果たした」と述べている。

同社は、ルパンの撮影セットからどのような機材が盗まれたか、また、盗まれたアイテムにいくらの保険をかけていたかについてのコメントを避けている。

「ルパン」のロケ現場での強盗は、撮影中のセットをターゲットにしたという点で珍しい。これまでの、映画業界の窃盗団たちは「ザ・クラウン」を襲った犯罪者らと同様に、駐車中の車両や倉庫の備品などをターゲットにするケースが一般的だった。

2018年には、2008年公開の映画「アイアンマン」で使用された、32万5000ドル相当の衣装が倉庫から盗まれていた。また、2008年には1974年のジェームズ・ボンド映画の「黄金銃を持つ男」で使われた小道具がスタジオの展示ケースから消えていた。

消えた小道具の所在を突き止めるには、何年もかかる場合がある。ショーン・コネリー演じるジェームズ・ボンドが乗ったアストン・マーチンDB5は、米国の格納庫から消えてから24年後の2021年8月に中東で発見されたと報じられていた。

編集=上田裕資

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