ビジネス

2022.03.05 18:00

戦争、災害、パンデミック。非常時にマーケターはどう振る舞うべきか?


例えば、音楽制作ソフトなどを提供するドイツのネイティブ・インストゥルメンツが2020年7月に一斉配信したメルマガ。それは、無料の音楽素材を提供する寄付プロジェクト立ち上げの告知だった。
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コロナ禍で音楽イベントが軒並み中止や延期となったことを受け、素材をダウンロードした人がプロジェクトに寄付できる仕組みも取り入れ、寄付金はすべて音楽コミュニティーをサポートする慈善団体に贈られるというものだった。

寄付する側、寄付を受ける側双方のことを考えた、まさに受け手に寄り添ったコンテンツといえよう。


ネイティブ・インストゥルメンツから筆者に届いたメール
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また、ホテル運営のマリオット・インターナショナルは2020年春、社長名で「パンデミックとの戦いを支援している」とのメッセージを、顧客に対してメール配信した

そのメールには、医療従事者のためにマスクや清掃用品を提供したとする、具体的な支援内容についても記載。同時に、宿泊キャンセルに柔軟に応じることも明らかにした。企業のスタンスを明確にした上で、顧客の不安を拭うことにも成功している。質もトーンも素晴らしいメッセージといえよう。

非日常が日常となりつつある世界に、我々は生きている。非常時にマーケティングや情報発信をどう展開していくか。状況が落ち着いている時にこそ、行動指針や対応マニュアルを策定しておきたい。

連載:世界を歩いて見つけたマーケティングのヒント 
過去記事はこちら>>

文=田中森士

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