ロシア産ウォッカのボイコット、米国で拡大 各州で知事が指示

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そのほかトム・コットン上院議員(アーカンソー州、共和党)は、米国人は「火炎瓶に作るのに使ってもらうため、(ロシア産ウォッカを捨てて)空き瓶をウクライナに送ろう」とツイートしている。

あくまで“象徴的”行動


米国では、酒類の販売にウォッカが占める割合はごくわずかだ。各州の知事らのこうした行動が、ロシアに与える経済的な影響はほとんどないとみられる。

米国スピリッツ協会(DISCUS)の関係者も、例えばユタ州内の店舗の棚からロシア産ウォッカがすべて撤去されても、それは抗議デモを行うことや、第2次世界大戦中に撮影された硫黄島で星条旗を掲げる兵士たちの写真のように、“象徴的な意味”を持つにすぎないことを認めている。

米国は2021年、およそ14億ドル(約1600億円)相当のウォッカを輸入したが、このうち最も多くを占めたのは、フランスからの輸入(約6億6000万ドル相当)だった。ロシアからの輸入は、およそ1800万ドル相当となっている。

また、DISCUSによると、米国内で販売数が多く、消費者がロシア産だと思っているウォッカブランドの中には、実際にはロシア以外で生産されているものが多い。

例えば「ロシアンスタンダード」は、米国ではロシア産ウォッカの代表的ブランドのひとつだが、2019年の販売量は、9リットルケース約23万7000個。一方、米国をはじめ複数の国に蒸留所を持つ英国系のウォッカブランド「スミノフ」は、9リットルケース約890万個を販売している。

編集=木内涼子

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