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2022.03.01

CIO Award 初代グランプリ・準グランプリ受賞者の声と想い

左:グランプリを獲得したトラスコ中山 取締役 経営管理本部長 兼 デジタル戦略本部長 数見 篤、右:準グランプリを獲得したクレディセゾン取締役/専務執行役員CTO/CIO 小野和俊。

Forbes JAPANは2022年2月、日本のDXを情報システムの側面からけん引するCIOを選出するCIO Awardをレノボ・ジャパンとともに設立した。この記事ではグランプリと準グランプリ受賞者の声を届ける。

情報システム部門でキャリアを重ねるビジネスパーソンはもちろん、DXへの関心が高い読者にとっても、受賞者がどのような思いをもってどんな活躍を遂げているかに触れることは大きな刺激となるはずだ。



「誰かが未来をつくらねば」という想いで全社改革を推進 【グランプリ トラスコ中山 数見 篤】


トラスコ中山は、工場用副資材を専門に扱う卸売企業。「がんばれ!!日本のモノづくり」を企業メッセージに、国内外2,908社の仕入先と5,527社の販売先をつないでいる。販売先のさらに先には無限のユーザーがいることを踏まえると、日本のものづくりに欠かせない存在であることは明らかだ。裏を返すと、同社のITシステムがものづくり業界、そして日本経済に及ぼす影響は多大であることを意味する。

2017年にCIOのポジションに就いた数見は、そのことを十分に理解していた。基幹システム刷新のタイミングに入れ替えだけで終わらせることなく、全社的な業務改革プロジェクトを決断する。 

「ITの経験は少なかったのですが、大規模かつ困難な取り組みで高いリスクが伴うことは容易に想像がつきました。しかし、会社と社会をよりよくしていきたいという強い思いに駆り立てられまして、腹を くくることができました」 

数見をそこまで駆り立てたのは、60年超におよぶ同社の歴史。未来を考えるときはリスクを想定するものだが、先人たちが困難を解決してきたから現在がある。誰かが未来をつくらなければいけない──そんな思いが湧き上がったという。 

「経営メンバーのひとりとしての自覚もそのときに芽生えたように思います。全員を巻き込んでやりきるという目線をもてるようになれました」

その姿勢の表れが、プロジェクトの「未来構想メンバー」。システム刷新だけに閉じることなく、未来のあり方や業務の最適解を検討することで、それぞれが改革を自分事と考えられるようにしたのだ。IT パートナーとのミーティングにもこのメンバーが同席するなど、業務改革と社会との接点をしっかり確保。結果として社内外の風通しがよくなり、広い視野で会社と社会の課題を客観視できるようになるとともに、メンバー全員の目線合わせも実現している。

「会社や社会を変えるという『大きな物語』を成し遂げるには、やるべきことを一つひとつやっていくしかありません。まだゴールには至っていませんが、同じ目線をもつ多くの仲間と共につくることの幸せを感じながら、一緒に取り組めたことが、少しずつでも成果を出せている理由だと思います」

謙虚に話す数見だが、その取り組みは社会でも高く評価されている。2020年8月には、経済産業省と東京証券取引所から「デジタル時代を先導する企業」として「DXグランプリ2020」を受賞し、一躍脚光を浴びた。困難なプロジェクトに挑みながら、着実に成果を上げる秘訣は何なのだろうか。

「実直に一つひとつ向き合い、起きたことに丁寧に対処していくことだと思っています」

この姿勢は、日進月歩のテクノロジーの進化に対応するのにも有効なようだ。

「以前は、業務内容に合わせてシステムを構築していくやり方が主流でした。しかし、多種多様なSaaSやクラウドの製品があるいま、標準化したものを使うのが当たり前になってきています。付加価値を生まない業務は、製品に合わせた平準化に業務変革し、競争優位となる所は、カスタマイズや内製化するという柔軟な姿勢も求められます。そのバランスを見極めて、粘り強く変革をリードしていくのが、CIOに求められる役割ではないかと思っています」

まさに、攻めと守りを常に意識したリーダーシップ。IT畑ではなかった数見が、地道ながら着実に結果を出し続けている姿は、経営と一体化したIT戦略が求められるいま、CIOのロールモデルにふさわしいといえるのではないか。 

「次やるべきこと」を正しく早く見定めるケイパビリティが必要 【準グランプリ クレディセゾン 小野和俊


国内最大規模のクレジットカード会社、クレディセゾン。デジタル技術でビジネスを変革・転換する「CSDX VISION」を掲げ、期待を超える感動体験を提供するデジタル先進企業を目指している。全社で取り組むDX推進の中心メンバーとして活躍しているのが小野和俊だ。

小野はエンジニアとして知られた存在だ。開発したデータ連携ソフト「DataSpider」は、経済産業省および文部科学省所管時代のSOFTICから年間優秀ソフトウェア賞を受賞。外資系も国内大手も、起業も経験してきた。その目で見るとCIOはいま、刺激的なポジションにあるという。

「伝統的なCIOは守りが最重視されましたが、それはITが効率化のためだけのものだったからです。いまのITは事業の本質と結びついて、勝つため、もしくは良質な顧客体験・従業員体験のためのものになってきました」

だからこそ、手法も変わってきている。

「かつては、あらかじめ何をつくるか決めるウォーターフォール開発が主流でしたが、いまは事業とリンクしているのでやってみないとわかりません。予測できない部分が大きいのでアジャイルにやったほうがいいのか、はたまたウォーターフォール開発とのハイブリッド型を目指すのか、適材適所で使い分けていく必要があります」

この判断を経営の重要な部分と照らし合わせていかに当てはめるのかを担うのが、CIOの役割だと小野は説明する。

「常に新しいものが出てきては消えていく世界なので、明日何をやるべきか、半年後何をやっているべきなのかを『正しく・早く見定めるケイパビリティ』をもつことが求められます。それを周囲と連携しながらいかに深く、短期間で根づかせていくかが問われる仕事だと思っています」

非常にポジティブで、可能性に満ちた役割。小野はその面白さにすっかり魅せられているようだ。「何もないところから新しい体験やサービスを生み出す。IT は、そんな魔法使いのような力があります。CIOを目指す方には、このアワードをきっかけにぜひその魅力を再確認していただきたい」

レノボ・ジャパン
http://www.lenovo.com/jp/ja



かずみ・あつし◎1993年入社。大阪支店支店長、カタログ・メディア課課長、eビジネス営業部部長などを経て2017年7月に執行役員情報システム部部長。2019年より取締役経営管理本部長 兼 デジタル戦略本部長。

おの・かずとし◎サン・マイクロシステムズを経て24歳でITベンチャーを起業。2015年にセゾン情報システムズ常務CTO、2019年にクレディセゾン取締役CTO。2020年より取締役/専務執行役員CTO/CIO。

Promoted by Lenovo JAPAN | text by Hidekazu Takahashi | photographs by Tadayuki Aritaka | edit by Tomoki Matsuura

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