ファッション

2022.03.02 08:30

「体にいい、環境にいい」がかっこいい。シンゾーン創業者が考える、アパレルの未来

(左から)シトウレイ、シンゾーンの染谷裕之


セイコーとのコラボウオッチが大ヒット


染谷:あとはやっぱり、コロナによってニーズが増えたと感じます。例えば、いまヒット商品となっているのがセイコーとコラボしたオリジナルウオッチです。生産は1ロット300本で、全店で販売しているんですけど、ECだといくらあっても足りないほど売れています。
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シトウ:ええ?! なんでそんなに人気なんでしょう?

染谷:シンゾーンでは元々ロレックスやカルティエの時計も扱っていたんですけど、やっぱり高価格帯で、メンテナンスも大変じゃないですか。その雰囲気を持っている商品を、今っぽく、手に取りやすい価格で作ろうということで、実現したんです。

実は原価率がすごく高いんですが、100%プロパーで売れていきます。ただ、商品の供給が足りなくて。この2月から店頭に必ず置けるようにと工夫しているのですが、やっぱりECも店頭も、あっという間に売れてしまいますね。
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シトウ:(時計のサンプルを見て)あ、これなんですね!


ベルト部分に本物のクロコダイルを使用したセイコーとのコラボウオッチ

染谷:エディション1〜5まであるんですが、お手元のものは2になります。価格は4万9500円です。

シトウ:え?! 見た目を超えたクラス感がありますね。10万越えするって言われたら、「そうですよね」って言ってしまいそうです。

染谷:ベルト部分は本物のクロコダイルですし。
 
シトウ:へー! すごい! あとは、どんな商品が売れていますか?



染谷:あとはやはり、ボトムが強いですね。デニムを軸にしてきたこともあり、ボトムが売上の3分の1ぐらいを占めています。もちろんトレンドは変わっていくんですけど、「デニムのシンゾーン」っていうのを、確立できてきているかなとは思います。

シトウ:シンゾーンのデニムの強みって、ズバリ何なんでしょう?

染谷: 古着の “いいとこ取り”ですかね。古着のエッセンスを存分に取り入れているけれど、細かなディテールは女性に合うようにデザインしていたり。いろんな人が履いて綺麗に見えるシルエットを追求しています。

シトウ:たしかにちょっと古着っぽいけど、古着でこういうのを探すと自分に合うサイズがなかなかないんですよね。
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聞き手=シトウレイ 構成=田中友梨 撮影=杉能信介

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