EV化されたクラシックカーが富裕層に人気、2年待ちの事例も

(c) Lunaz Design


ルナズ・グループの創業者で最高経営責任者(CEO)のデービッド・ローレンズ(David Lorenz)は、こうコメントしている。

「ルナズにより電動化され、新たによみがえったクラシックカーに対する需要は、世界中で急上昇している。これは、英国の自動車史上に残る往年の名車の数々を後世に残すとともに、現代の差し迫った課題である、よりサステナブルな行動習慣への移行を実現するというコンセプトに、顧客が好意的に反応していることを裏付けるものだ。当社は、信頼性や使い勝手、サステナビリティに関する主要な課題を解決した。高い意識を持つ、まったく新しい顧客層を、クラシックカーを所有する喜びに導いていることを誇りに思っている」

ミレニアル世代のドライバーにとって、たとえ価格が高くなったとしても、環境に配慮した車を持つことは、優先順位の上位に位置するテーマだ。ルナズでは、同社顧客の「圧倒的多数」が、一般的に高級車を購入する層とは異なる、より若い年齢層であることも、こうした価値観の反映だとしている。

ルナズはまた、環境問題への意識が高い購入者向けに、漁網をリサイクルした素材を用いつつ、従来の羊毛素材と見た目や質感が変わらないカーマットをオプションとして提供している。さらに同社によれば、同社が販売する車両の内装には、100%リサイクル素材から作られた布地が採用されているという。

その他のアップサイクルの事例としては、ダッシュボードなどに搭載された計器類がある。これも、以前の車両のものを整備・レストアした上で、用途を変えている。例えば、以前は燃料の残量を示していた計器は、バッテリー残量を示すように作り変えられている。

ルナズで設計責任者を務めるジェン・ホロウェイ(Jen Holloway)は、以下のように述べている。「自動車史上屈指とされる名車の数々を新たによみがえらせる当社の取り組みは、単なるパーツの総和をはるかに超えた価値を持つクラシックカーの逸品を後世に伝えるという、極めて重要な試みだ。こうした名車の驚くべき伝説に、新たな章を書き加えていることを誇りに思っている」

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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