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2022.02.26 12:30

二酸化炭素の削減に 箱詰めワインが市場シェア増やす

Getty Images

消費財としてのワインはこれまでガラス瓶での提供が一般的だったが、多くのワイナリーは新たな容器を探している。中でも優れた代替策が、段ボール箱の中にプラスチックの袋を入れたバッグインボックス(BIB)だ。

市場調査会社フューチャー・マーケット・インサイツ(Future Market Insights)のデータによると、ワインのセグメントは飲料業界でバッグインボックス生産のシェアが最大だ。

見慣れた食料品店ブランドから欧州産のワイン協同組合、さらには著名なワイナリーまでバッグインボックスが浸透し始めている。バッグインボックスにはいくつか強いアピールポイントがある。

米カリフォルニア州パソロブレスのタブラス・クリーク・ビンヤード(Tablas Creek Vineyard)でゼネラルマネジャーを務めるジェーソン・ハースは、最近のブログの投稿でBIBに関し「ワインによる二酸化炭素の排出量を減らす上で群を抜いて効果的なパッケージだ」と述べた。

タブラス・クリークは最近まで、BIBを現実的な選択肢と考えていなかった。米市場における3リットル入りボックスの価格上限は30ドル(約3500円)程度であることが理由だ。例えば、一貫してBIB商品を提供しているボタ・ボックス(Bota Box)の商品価格帯は5.99~22.99ドル(約690~2700円)だ。

ハースは「当社の当時最も安価なワインが25ドル(約2900円)だったこと、箱にはワインボトルが4本入ることを踏まえれば、BIBは選択肢にならないと思った」とハースは述べている。

しかし、BIBを考慮すべき理由はいくつかある。その大きなものが保存だ。ワインと酸素の接触を防ぐシンプルな技術のおかげで、開封された箱は冷蔵庫の中で数カ月間その風味を保てる。また、BIBは保存や輸送が楽で割れることもなく重量も軽いため、アウトドア愛好家が主な市場となっている。

しかし、このパッケージの真に強い魅力は二酸化炭素排出量の削減だ。ハースはこの点に関し、カリフォルニア持続可能ワイン生産協会(CSWA)が発表した評価を確認した。

「同じワインを750ミリリットルのガラス瓶に入れる場合と比べ、バッグインボックスの二酸化炭素排出量は84%少ない。また、より軽量で小ぶりのBIBを輸送する上で排出される二酸化炭素は60%少ない」とハース。彼によると、BIBが約3キログラムの場合、同じ量を4つのボトルに入れると重量は約5キログラムになる。
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翻訳・編集=出田静

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