タピオカ飲むのも命がけ? CT検査で医師が「14歳少女の腹部」に見たもの

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2019〜20年に一世を風靡し、「タピる」「タピ活」などの流行語も生んだ「タピオカ」だが、その後は専門店の閉店も続き、ブームも沈静化していた。

しかし、最近の日本が静かに、タピオカブーム再燃に湧いているのをご存じだろうか。十代の若者たちを中心に大人気のTikToker兼YouTuber「48」のメンバーが「ベビタッピ!」と言いながら自らカップにストローを挿してくれるサービスが話題を呼び、彼らがプロデュースするタピオカショップ「ベビタピ」の大阪アメリカ村店、そして原宿店が連日長蛇の列なのである。

そんな中、「タピオカティーを飲むのは命がけ」? という記事が米Forbesに掲載されている。ティーンの子どもを持つ親ならずともやや気になる内容だ。


少女の体内に「100粒を超えるタピオカ」?


世界中で大流行しているタピオカティーだが、飲むときは少し注意が必要だ。

中国、越牛新聞の報道によれば、2019年5月28日、14歳の少女が5日間前からの便秘と腹痛の症状を訴え、中国東部の浙江省にある諸曁人民病院の救急外来を受診した。腹部のCT検査で医師が発見したものは、果たして……。その映像がTwitterに投稿されている。


「タピオカティーが大好きな少女が不調を訴えた。体内には100粒を超えるタピオカが!」

バブル(泡)、パール(真珠)、ボウバ(黒い乳首)──タピオカの呼び名は国や地域によってさまざまだが、それはともかく少女の腸には100を超えるタピオカの粒が未消化のまま詰まっていた。これほど大量のタピオカが腸内に蓄積していたのだから、長期にわたって大量のタピオカティーを飲みつづけていたのだろう。診療を担当したチャン・ルーチェン医師はそう考えている。いずれにしろ少女は下剤を処方され、症状は回復した。

タピオカティーが好きな人にしてみれば、自分にも同じことが起きるのではと不安を覚えても不思議はない。タピオカティーは台湾発祥で、徐々にその人気が世界中に広がった。タピオカの主原料はイモの一種のキャッサバ澱粉だが、もちもちした感触が増すグアールガムなど、食感や色を調整するために添加剤が使われる場合もある。CTスキャンの画像になぜタピオカが写るのか疑問に思う人もいるかもしれない。X線に反応する添加物が使われていたのではないかという疑いもある。タピオカの作り方に国際基準はなく、監視する人もいないため、使われる原材料にはかなりばらつきがあるようだ。


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タピオカティーを販売する店では、まず容器にタピオカを入れ、そこに紅茶や緑茶などを注ぎ、さらにフルーツジュースやピューレでフレーバーをつける。プラスチックまたはガラスのカップには太いストローが差してあるのが特徴だ。ストローが太いのでタピオカとドリンクを同時に飲むことができる。もちろん、飲む前に写真を撮るか、ドリンクと一緒に自撮りするのを忘れてはいけない。その写真をソーシャルメディアに投稿して、充実した生活を送っているとアピールする。実際に飲むのはそのあとだ。
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翻訳・編集=北綾子/S.K.Y.パブリッシング/石井節子

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